心臓手術の創

今日で術後丁度3年半。風呂上がりに記念の創の写真を撮った。



以前の記事にも書いたが、私は術後2カ月目くらいから近所の皮膚科に通い始め、ケロイドになるのを抑えるリザベンという錠剤とビタミンC錠、それからスペシャルブレンドの塗り薬を処方してもらい、一年弱継続した。そのお陰かどうか分からないが、男にしては勿体ないくらい創あとはきれいな仕上がりとなり、遠目に見ると創の存在が分からないくらいだ。創の途中経過はこちら。首の動脈や静脈から挿していたカテーテルのあとは全く残らないのに、太さが太いのか、ドレーンのあとは二つきれいに残っている。皆さんそうだ。

心臓外科は心臓の機能を治すことが目的なので、もし創を気にされる方は、やはり術後暫くしたら皮膚科に通うのが良いと思う。大きな病院でなくても近所の開業医で十分。皮膚科とは言っても、結果的には体質的なものが一番影響するので、何もしないで放っておいてもとても綺麗な創あとになる方もいれば、逆にケロイド状に盛り上がった創になる方もいる。

いずれにせよ、創は我々にとっていつも胸に掲げている勲章のようなものだ。

活動を開始しつつあるお姉さまシリーズの面々も、やはり女子ということで創は気になるものだそうだ。三つ葉葵さんが術後1年7カ月強の創を少し披露してくれた。アレルギー体質の三つ葉葵さんだが、創は満点級の綺麗な状態。胸元の開いた洋服も全く気にならない様子だ。



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東京ハートセンターの売店

大崎病院東京ハートセンターに売店がオープンしたとのことで早速見学に行ってきた。あいにく土曜日はお休み!ガラスの外から中を拝見する。



東京ネコセンターTシャツも販売されているとか・・・ネコ先生(南淵先生)の冗談かと思っていたが、本当に販売されているのを見てビックリ!欲しい!次回の(元)心臓病仲間の集まりの公式ユニフォームにさせて頂こうと思う。ブラックジャックやリボンの騎士のポスターが貼ってあり、南淵先生の趣味が強く反映された売店だなと感じた。



日用品・飲食物の他に、南淵先生の著書が販売されている。特に、「私と猫」 ひたむきに猫が好き!という猫好きな有名人のインタビューが載っている単行本が一番目立つ位置に置いてあった。もちろん、私はこの本は既に所有している。南淵先生のご自宅の部屋の写真が載っていて興味深かったので。そして、私もいつか猫を飼いたいなぁと思っている次第である。



患者用の携帯心電計も売っている。但し、これは少し高価。あと、術後、胸骨の痛みを緩和させるために使うハートハガーもS,M,Lサイズ揃っている。さすが、心臓病専門病院の売店だ。聴診器も売り出したらどうですかね。きっと皆さん欲しがるような気がする。ちなみに私は術後にネット販売で聴診器を購入した。マイ聴診器は【Littmann】リットマン クラシック II SE (ツー・エス・イー)。リットマンという医療用機器メーカー製でとてもしっかりとした作りの長く使える聴診器だと思うので購入するならお勧めです。聴診器についての過去のブログ記事もご覧下さい。ふと思ったが、弁膜症の入院患者のお見舞いや退院祝いに聴診器をプレゼントするのもシャレていて良いのでは?

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弁膜症の自覚症状 その2

弁膜症の自覚症状の詳細については過去の記事に体験を書いたが、その後感じていることを書き加えたいと思う。

私は術後になって初めて、術前に自分が抱えていた数々の自覚症状を認識することができた。自覚症状が無かったのではなくて、気付かないか、自ら気付こうとしなかっただけなのだ。

そして、今、術前の自覚症状を改めて認識することが出来るようになって、そのことが、もし将来の自分の体に異常状態が発生した時に、アラートとして敏感に察知する能力を高めてくれている気がする。

例えば、3月11日のあの東日本大震災が発生した後、数日間、私の心臓は暴れていた。心拍数が上がり、軽い動機を感じる状態。ある種の興奮状態か?それが平常時の自分の心臓の状態と異なっていたことを自ら認識できる。何かしらの心臓の異常による自覚症状を単に加齢による体の衰えと安易に思いこむのではなく、冷静に自分の体を診断できる。手術を経て、そういう能力を得たのではないかと思う。その後、桜の開花と共に、私の心臓は元の術後の健常な状態に戻った。

前回、大和成和病院での南淵先生とは違う別の先生の外来診察で、「あなたの心臓には今でも逆流があります」と説明を受けた時、更に、「術前に自覚症状を感じていましたか?」と質問を受けた。
「術前にははっきりと分かりませんでしたが、今から思えば自覚症状は沢山ありました」と説明したところ、その回答に「うんうん」とうなずかれていた。恐らく、その医者は、この患者は、将来の自覚症状を認識できる能力をもう持っているのだと、その私の回答で確認されたのではないかと思う。

もし、ドラえもんのポケットから「握手をしてスイッチ一つで自分の体と他人の体を瞬間的に交換できる機械」が目の前に出てきたならば・・・・「あの人の体ならこんなに元気なんだ!」、「体が軽いし、運動しても全然疲れない!」とか・・・実感できるのかもしれない。また、「この胸の痛みはやはり異常なんだ」「ドクっと脈が乱れる、これが不整脈なんだ」と諸症状を理解できるかもしれない。

病気を患ったからこそ、自分の体調の変化を敏感に感じることができる訳で、これも心臓病のメリットの一つと、少し強引だけど思いたい。

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三つ葉 葵さんからの嬉しいメール

大和成和病院を退院される日に初めてお会いし、術後2ヶ月を過ぎられた昨日、再会した三つ葉葵さんからメールが届いた。その内容に少し感激させられたので、転載許可を頂いて公開させて頂きます。

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本当に、心臓病のお陰で得られたものがたくさんありました。
このことがあったから、鍋島さん達とお知り合いになれ、
心温まるひと時を過ごすことができましたし、
人生や命について見つめなおすことも出来ました。

昨年の8/28にたまたま風邪で受診した内科で心雑音を指摘され、
9/28に南淵先生の初診を受け、10/28に手術しました。

怒涛のような二ヶ月でした。
自分が心臓病だったことにショックを受け、落ち込み、
手術を決めたころは怖くて・・・。
泣きたいけど、誰かの前で泣いたら心配させちゃうから一人で泣いて。

そんな時期にカムバックハートブログを見させていただき、
励まされましたm(__)m 本当に感謝しています。
アリスさん、Iさんもご紹介いただき、ありがとうございます!
しかし、成和病院に南淵先生がいる時でよかった~!

今日、皆さんとお話して、帰り道に自分の手術DVDを見てみようかという
気持ちになりました。
近日中にみるかも!?
見たら、感想文を送らせてください(*^^)v
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心臓に異常があると知ってから僅か2ヶ月後に心臓手術を受けてしまった三つ葉さん。恐らく、彼女の人生の中で最高に密度の濃い2ヶ月間であったことと想像する。そして、きっとその貴重な体験は、今後の人生の中で忘れそうになっても決して忘れることなく蘇ってきては彼女を励ましてくれることと確信する。加えて、(元)心臓病仲間と出会うことで、相乗効果的にその気持ちは増幅されることでしょう。私がそう体験している様に・・・

大和成和病院が希望する患者に提供してくれる個人個人の手術の様子が撮影されたDVD・・・それは単に外科治療の証拠として決定的瞬間だけをハイライト的に見せているものではない。手術の始まりから終わりまでの一連のドラマを映した芸術鑑賞のオブジェクト。私はこれまでに自分の手術映像を数十回は見返した。ちなみに、術前までは、テレビの医療番組でも手術シーンなどは決して積極的に見ようと思ったことはない。だが、術後は、そういうシーンを見ることが全く怖くなくなった。

手術室で胸の消毒を行っているところから映像は始まり、メスを入れる瞬間、胸骨を切り、心膜を開けて、人工心肺に乗せて、治療を施し、治した心臓を丁寧に閉じて、胸骨をワイヤーでぐるぐる巻きにして、皮膚を縫い閉じるまでの長時間映像。音声は残念ながら録音されていない(南淵先生がどんな話をしながら手術しているのか少し気になる。若しくは、ただ黙って集中力を高めて手術しているのか・・・)が、約3時間の俯瞰アングルからの映像は、ちょっとしたテレビドラマよりはおもしろい。

自分の心臓、それはなんとも愛らしい。映像を通して間接的にではあるが初めて対面した自分の心臓に、「これまで負荷をかけて頑張らせてごめんね!」という気持ちで胸が溢れる。

三つ葉さんの鑑賞後のご感想、楽しみにお待ちしています。

------------------<後日頂いた三つ葉さんのご感想>-------------------

鍋島さんがブログに書かれていた様に、最初は痛々しく思えましたが、
すぐに慣れてしまい、普通に見ることが出来ました。

第一印象は、
「南淵先生の手って大きいなぁ。よくこんな大きな手がきめ細やかに執刀出来るな」
ということでした。
トクントクンと動いている自分の心臓はとてもいとおしく、
「異常に気付かずに、随分とがんばらせてしまったね。ごめんね」と思うと
せつなくなってしまいました。

最初にメスを入れてから心臓が見えるまで、「さすが頑丈に守られているな」と感じたものです。
しかし! 胸をひらく間、先生の指はグリグリと私のお肉(脂肪?)をよけているように見え、
「もうちょっとやさしくしてあげて!!」と言いたくなってしまいました(^_^.)

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術後二回目の外来 & 患者仲間との出会い

廊下
処置室
採血
心電図

寒く、雨と雪の降る中、術後二回目の外来診察に行ってきた。いつも通り、血圧・体重測定、採血、レントゲン、心電図、エコー検査をこなす。その後、南淵先生の診察。

回復は順調で、弁には全く問題ないけれど、相変わらず心臓が元気すぎる(?)ようだ。脈拍がその後も100くらいある状態が続いている。自分の子供達よりも脈拍が早い。

再び、処方が変わった。

現在飲んでいる薬を整理すると、

朝食後:
 バイアスピリン錠 100mg
 ワーファリン錠 1.5mg
 アーチスト錠 10mg
 タケプロンカプセル150mg
 ワソラン錠40mg (←new!)
 リザベン100mg
 シナール錠200

昼食後、夕食後:
 ワソラン錠40mg (←new!)
 リザベン100mg
 シナール錠200

結構たくさん飲んでいる。ワーファリンは今回で終わりかと思ったが、まだしばらく継続のようだ。

新しく飲むことになったワソランという薬が、カルシウムの働きを抑えて、心臓の負担を軽くし心臓の働きを改善するらしい。これで状態が少し変わるのか観察だ。

それから、12月上旬からお休みをもらっていた仕事に3月から復帰することにした。会社に提出する診断書を用意してもらう。面倒なことに、会社を二週間以上休むと、復職時に診断書を持参して会社指定の産業医と面接をしてOKをもらわないと職場に行ってはいけないらしい。

本来ならば、次回外来は3ヶ月後となるところだが、脈拍が早く薬の処方を変えたので、また一ヶ月後に外来の予約をとることになった。

血液検査の結果のコピーをもらった。検査項目は、ほぼ全ての機能項目をカバーしていると思われる26項目だが、なんと全項目が基準値内。驚いた。というか、これが本来普通かな。術前は、肝機能の数値が悪い時期や、中性脂肪やコレステロールが高い時期もあったが、ここまで数値が正常化したのは久しぶり。道理で体調も良いはずだ。とてもありがたい。

診察後、入院していた時から少し気になっていた病院の目の前にある喫茶店で昼飯を食べた。オムライス風だけど、中に焼きそばとライスの両方が入っているようなメニューをオーダーする。これがなかなかうまい!

喫茶店_昼食

食事後、2階病棟に顔を出す。前回の外来の記事で、「もうここは自分の居場所じゃないような気がしたので足早に立ち去ることにした」と記した。今日、再び、そこに足を運んだのには一つの理由があったからだ。

今月中旬、Sさんから一通のメールを頂いた。「実は明日、大和成和病院に入院して、○○日に手術を受けるものです。入院前日の今日、あなたのブログを見つけて、慌てて内容を拝見しました」というもの。ブログを通じて何人かの方とコンタクトを取ってきたが、私と同じ大和成和病院で手術を受ける・受けた方とのブログを通じてのコンタクトは初めてであった。その後も、無事に手術を終えて順調に回復されている旨のメールを頂いていた。

外来で病院に出向く今日、それじゃ、是非Sさんに会いに行こうと思った次第である。お会いすると、術後僅か数日なのに、無茶苦茶元気そうに回復されているのを見て驚いた。ハートハガーももう取っちゃってるし、声も普通に出ている。(私は、気管に入っていた管のお蔭で術後数日はしゃべりづらかった。)

しかも、明日、退院できるらしい。術後9日目退院の私も回復が早い方だと思っていたが、それ以上のスピード退院。年齢は私より上だが、フルマラソンやトライアスロンの経験もあるそうで、お話を聞いて、体の鍛え方が違うなぁと納得。

病院にあまり長居は禁物なので、ナースステーション前で看護師のSさんと一緒に写真を撮ってお別れした。ご退院された後、(元)心臓病患者の集まりを行う時には是非再会したいものだ。

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プロフィール & メール

Author: カムバックハート

カムバックハートブログバナー

カムバックハートこと、鍋島と申します。神奈川県川崎市在住の49歳男性。

2008年12月に僧帽弁形成手術を受けて、第二の人生をスタートさせることができました。

南淵先生と私

南淵先生と私(術後の初外来にて)

フィルムで写真を撮るのが趣味です。(元)心臓病仲間のポートレート写真展の開催に向けて準備中です。詳細はこちらの記事。「創と私」「術前 vs 術後比較ポートレート」「病気を支えた家族と(元)患者のツーショット」「笑顔の(元)心臓病仲間のポートレート」のテーマで作品制作中です。これから心臓手術を受けるかもしれない人達に元気になる期待と勇気を与えたいと思っています。

心臓病仲間の輪に入りたい方や、ブログについてのご質問、お問い合わせのメールはお気軽にこちらへ どうぞ。但し、私は医者やカウンセラーではないので医学的なご質問にはお答えできません。初めての方は簡単なプロフィールをお願い致します。

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ブログ開設: 2008年12月
お知らせ
このブログは、私が弁膜症の僧帽弁閉鎖不全症という病気に診断されたところから、入院、手術、退院、その後の生活という流れで時系列に記載しています。2008年12月当時の状況ですので、その後の医学の進歩で内容的に古くなっている部分があるかもしれません。実際の患者にしか分からない心理的な面の記述をできるだけ表現したつもりです。最初から読まれる場合は、「★はじまり ~こちらからご覧下さい~

コルコバード


南淵明宏先生の公式サイトにある「勇患列伝」 その7に出てくる「平松」とは私のことです。

yomiDr.のサイトにある世相にメス 心臓外科医・南淵明宏ブログ にこのブログのことを書いて頂きました。こちらの記事には第三回(元)心臓病仲間の集まりについて書いて頂きました。
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