越後人さんの回顧録 Part 5

越後人さんの回顧録 「その21~25」です。

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◆回顧 その21

東京ハートセンターから車で東京駅まで叔父に送っていただいた。
久しぶりの外の空気は気持ちがよい。
院内でリハビリを行ってきたが、
やはりシャバはいいものだが、院内の生活とのギャップがあり過ぎる為、
世間の流れに独り、取り残されたような感覚がする。

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越後人さんの回顧録 Part 4

越後人さんの回顧録 「その16~20」です。

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◆回顧 その16

私の病気は『大動脈弁狭窄症』だったが、
治療法として弁を交換する外科手術が必要であり、それを実行した。

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越後人さんの回顧録 Part 3

越後人さんの回顧録 「その11~15」です。

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◆回顧 その11

手術終了から15時間後の朝(7月8日)、私は記憶が整理できる程、覚醒していた。
8時頃、妻が面会にきてくれた(その前に看護婦さんにお願いし、電話をした)。

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越後人さんの回顧録 Part 2

越後人さんの回顧録 「その6~10」です。

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◆回顧 その6

東京ハートセンターには、心臓コーディネーターという方がおり、どうやら私のような心臓病患者の相談にのってくれるみたいだ。担当が深津さんという方なので電話を繋いでいただいた。

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越後人さんの回顧録 Part 1

南淵先生の心臓手術を昨年七夕の日に受けられた越後人さん。術後暫くしてからの外来ロビーで初めて会った。大手術にも関わらず大変元気そうな容姿と話っぷりを見ていた私には、彼の次のメッセージは意外であった。

「(手術から)1年経った今、ようやく気持ちの整理がつき書き始めました。」

そして、SNS上で公開を始められた「回顧」シリーズ。なかなかに臨場感を感じられる文章に引き込まれたので、是非当ブログへ転載の許可をとお願いしたところ、了解を頂いた。

心臓手術を受けるかもしれな方々にとっても大変参考になる回顧録である。現在、「その21」まで執筆が続いており、まだまだ継続されそうな様子だ。まずは、「その5」までの内容を転載させて頂きたいと思う。越後人さんへのご感想など、是非コメントにてお寄せ下さい。

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◆回顧 その1

昨年の今頃はこれからの将来、いや、明日も生きてる事が出来るのかと不安な生活を送っていた。
そんな暮らしの中での心のより処は妻や娘、いわゆる家族だった。
  

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深津さんの手術室の中でのお仕事

「手術看護-手術室のプロをめざす (動画でわかるシリーズ)」



こんな本まで手にしてしまう患者は極少ないだろう。2012年6月に発行されたばかりのDVD動画付き手術室看護師向けの専門書。南淵先生編集の一冊。深津さんのモデル写真や文章もある。ちょっと高価な本なので躊躇していたが、今日、書店で立ち読みしたら引き込まれてしまい思わず買ってしまった。

心臓外科手術以外にも脳神経外科、消火器内視鏡下手術、整形外科手術、呼吸器外科手術における手術室看護について書かれている。が、やはり一番興味があるのは心臓外科手術についての頁。全体の約半分の頁数がそれに割かれている。

内容は、手術室看護の心得について南淵先生と深津さんの文章からはじまり、池崎先生(私の手術の麻酔医)の麻酔についての説明、執刀医の横について各種器材を手渡し手術に実際に参画する器械出しと言われる直接介助の基本、器材出し看護師をサポートし手術全体の安全を見守る外回り看護師と言われる間接介助看護師の基本、その次に、代表的手術の看護の実際ということで、一つの手術の流れの中で、執刀医は何をする、その時器械出し看護師は何をする、外回り看護師は何をする、チーム連携は何がポイントか、といったことが分かりやすいカラー写真入りで解説されている。動画DVDも同梱されていて、それらの手順を分かりやすく実際の手術室内の映像も使って説明されている。

我々のように心臓病について関心を持ち少しでも病気について勉強した方にとっては、医療関係者ではなくともここに書いてあることは決して難解な内容ではない。

病院からもらった自分の手術のDVD。メスを入れる瞬間から治療が終わり皮膚を縫い閉じるまでの約3時間の映像。(ちなみに、手術時間が7時間かかったマダムアリスさんのDVDにはちゃんと7時間分の映像が記録されていたそうだ。)それは感動の芸術作品であった。たまに南淵先生の頭が邪魔で肝心なところが良く見えなかったりもするのだが。それは術野のアップを主に撮っている映像であった。だから、その周りで手術に携わっている方々がどのように仕事されているのかは分からなかった。

この本に同梱されているDVDには、解説付きで外科医・看護師の手洗いの方法から、手術用ガウンの着方、手袋の付け方からはじまり、患者入室から心臓手術の一連の手順(オフポンプの冠状動脈バイパス手術)と人工心肺装置を用いた心臓手術の一例が盛り込まれている。実施の手術の現場の映像を俯瞰的に撮っている。

心臓手術を実施するチーム構成は、外科医、麻酔科医、人工心肺を回す臨床工学技士、器械出し看護師と外回り看護師がいる。その数7、8名程だろうか。手術中のスタッフの皆さんの様子が実に良く分かる。南淵先生の執刀の様子も見れるし、背の高い女性の外回り看護師さんは良く病院の廊下などで見たことがある方だった。

患者の立場で客観的に手術の実態を知ることができた。そして、心臓手術とは如何に野蛮で、人の体に対してとてつもない侵襲行為を行っているのだと思い知らされる。そこまでして治療を受ける決断をした患者の勇気の凄さを改めて思った。この映像を術前に見ていたらひょっとしたら手術の決断を躊躇したかもしれない。その野蛮さを知らなかったが故に手術を受けることを決断できていたのかもしれないからだ。勇敢列伝を始め、南淵先生が患者さんの勇気について語られる文章が多々あるが、なるほどそういうことなのかと少し医者の立場での気持ちを理解できたような気もする。

心臓手術が終わって命を救って頂いたことについて、手術室に居た皆さん全てに感謝の気持ちが湧き起きる。決して執刀医だけの力で助けてもらったのではないことが良く理解できた。

手術を1分1秒でも早く終わらせて、患者の体の負担を少なくし回復を早めようという目的に向かってスタッフ全員が同じ方向に向かって仕事している。

特に器械出し看護師である深津さんの目にも止まら動きの速さには驚いた。よくテレビドラマにあるように執刀医の指示で器材を出しているのではなく、執刀医が欲しいと思ったそのタイミングに口で指示される前に必要な器材を素早く手渡しているように感じた。術野にも絶えず視線を送り、手術を進行しているのは執刀医ではなくむしろ器械出しの看護師の方ではないかと思わせるくらいだ。あと知ったのは、執刀医と助手の外科医の二人に対して深津さん一人で器械出しを行っていたことだ。てっきり、外科医それぞれに器械出し看護師がつくものと思っていた。

執刀医の手術実績件数は患者にとってどこの病院のどの執刀医の手術を受けるか判断する際には重要なファクターの一つである。同時に手術室看護師の手術実績件数もそれと同じくらい重要なのではないかと思った。優秀な手術室看護師の関わる手術であればきっと良質な手術が行われることだろう。

どの患者からも信頼の厚い深津さんの普段外来では見られない手術室の中での凄さを見ることができたのは大きな収穫であった。

この本は深津さんスペシャルだ。専門書で高価なのでどなたにもお勧めする訳ではないし、術前の方はあえて読む必要がないと思う。全国の深津さんファンの(元)患者仲間の皆さんなら買っても損しないですよ。(ほんとかな?)

「手術看護-手術室のプロをめざす (動画でわかるシリーズ) 中山書店発行 6090円」

ちょっと追記・・・

「手術室」のことを海外では、「シアター(劇場)」と呼ぶらしい。

なるほど、その通りかもしれない。

病院からもらった自分の手術のDVDには、基本的に術野のアップが写され、その手術手技を鮮明に表現したものであった。

しかし、この本のDVDに収められている動画は、まさに、心臓手術のドラマの舞台そのものではないだろうかと思った。

手術室は、確かに「シアター(劇場)」であると精神的には理解していたつもりだが、これを観て更に視覚的に理解することができた。

見慣れた役者の舞台での迫真の演技の様子が鑑賞できる。

う~ん、素晴らしい。

今、私が欲しいもの。それは、「心臓手術シアターへの見学チケット」である。

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術後十七回目の外来

術後十七回目の外来診察に行ってきた。



今日の検査は、採血と心エコーのみ。心電図と胸部レントゲンは今回は無し。これまでとは違い、其々の検査を毎度3カ月毎に行うのではなく、隔回毎に交互に行うようだ。エコーや心電図は体に全くダメージを与えないが、レントゲンは一回一回の被曝の量は極少量とは言え被曝している、症状把握が遅れることによる問題発生のリスクのない範囲で回数は減らしたいものだと丁度思っていた。

今日も血液検査は引き続きオールA。こういう結果をみると気持ちが良い。聴診では多少の雑音は聞こえるらしいが、エコーの画像には逆流はほとんど見えないそうだ。弁の動きも快調そのもの。診察自体はわずか2、3分で終わってしまった。

ちなみに、これまでの外来のアポで南淵先生の診察を受けられなかったことは一回もない。(以前の病院を退職されて東京ハートセンターに移られた時、南淵先生が居ないと知りながらも一度別の先生の診察も受けてみようという関心から別の先生の診察を受けたことはあった。)

私の(元)心臓病仲間数人に聞いても、南淵先生とのアポで病院に行って診てもらえなかったという話は聞いたことがない。もっとも、手術が予定より長引いたり、緊急手術が入ったりすることがある。そういう時は当然のことながら、かなりの時間を病院のロビーで待たされることもある。だが、診察がキャンセルになったことはない。

先生のブログに書かれていたが、名古屋へのご出張でも、午後の外来をちゃんと終えてから新幹線に乗り、日帰りで東京に戻られていたようだ。勇敢列伝の記事に書いてあったが、先生の都合が悪くなった場合に南淵先生自らが患者に電話してアポの時間をずらしてもらうこともあるようだ。

患者との外来診察を如何に大事にされているのか最近特に強く感じるようになった。時に遠方から遥々やって来られる方を含めて数カ月毎の外来で南淵先生に会うのを楽しみにしている我々(元)患者の期待を絶対裏切らないという気概であろうか。

術後元気になった後も患者を循環器内科に戻すのではなく、希望すればいつまでも定期的に外来で診て頂ける。術後患者の数はどんどん増えていると思うのだが、それでもありがたいことに診て頂ける。

ちなみに、バイパスの手術をされた方の場合は、そもそも冠状動脈の狭窄や閉塞は、内科的治療と外科的治療の選択肢があり、比較的侵襲の少ない内科的治療が優先されるべきであることからも循環器内科医のフォローを受けるのは弁膜症の患者の場合よりも有効かもしれない。

診察後、今日も新たな(元)心臓病仲間との出会いがあった。同じ日の外来を受ける仲間が増え、毎度外来ロビーには誰かしら見かける仲間が居る。待ち時間をもてあそばずに済むようになったのはありがたい。そして、南淵先生から、今日はこの方、次回はこの方という感じで新たな仲間を紹介して頂く。

東京ハートセンターの売店で販売している販売好調だという「東京ネコセンターTシャツ」。黒のMサイズを一枚2000円で購入した。次回の外来にはこれを着て行ってネコ先生に聴診してもらおうと思う。



梅雨らしく雨が降る中、先日より術後の変化を経過観察させてもらっているマダムアリスさんと姫野さんと再会。お二人とも元気一杯。姫野さんは順調過ぎて逆にちょっと飛ばし過ぎな気がしたので要注意。三つ葉葵さんも入れて4人で大崎の夜の街に食事に向かった。



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心臓リハビリ

心臓手術を受けた後は、心臓リハビリに取り組むという大きな楽しみがある。

心臓手術を受けたら、数カ月はベッドの上で絶対安静。運動なんてもってのほか。危険極まりない。心臓が止まってしまったり、修復した弁が壊れてしまうのでは?と多くの方が思っているように私も入院前はそう思っていた。

心臓手術についての本を読み、入院して入院患者やリハビリ室の理学療法士の先生から直接話を聞いて、その認識は実際とかなり違っているということに気付く。実際には術後は少しでも早く体を動かし始める方が結果的に回復が早くなるのだそうだ。

心臓病専門病院には、それこそ心臓リハビリ室なるリハビリ専門の部門がある。



リハビリと聞くと、辛いもの、動かない体を歯を食いしばりながら無理やり動かして頑張るものというイメージがあるが、心臓リハビリは違う。苦しみとは無縁で、体を動かすことによる充実感、爽快感を得ることができて実に気持ち良い。楽しみと書いた理由はそれだ。

胸骨正中切開した後のリハビリの実際は、まずは、ベッドから自力で起き上がることから。私の場合は手術翌日の朝、ICUのベッドから自力で立ち上がり、そのまま一人で一般病棟まで20m程歩いたのが最初。手術翌日の夜には、トイレまで点滴を持ちながら一人でスタスタと歩いていけるようになった。徐々に歩く距離を増やしていく。階段昇降もやる。そして、術後3、4日もすればリハビリ室へご招待となる。そこでの運動は、自転車こぎやベルトの上の歩行。大きなボールや紐を使った筋力トレーニングなど。



運動内容は、上記に加えて、更に、実際の社会復帰を前提としたプログラムが組まれている。例えば、片手に2kg程度の荷物を持って歩く運動をベルトコンベヤーの上で行ったり、洗濯バサミを挟む訓練を行ったり・・・。退院して直ぐに家事を始めなくてはならない主婦の方にとっても実に実践的なリハビリである。



リハビリ運動中はリアルタイムに心電図や血圧、心拍数が計測されていて、もし何か心臓に異常が発生すれば直ぐに察知できるようになっている。専門の理学療法士の方が傍に付き添って居て下さる安心感は大きい。ちなみに希望すれば退院後も心臓リハビリに通うこともできるようだ。



退院前日の最後の心臓リハビリの日にはリハビリ修了証書が授与される。それを思いがけずリハビリ室長から手渡される時の患者の気持ちは、「心臓手術を乗り越えたぞ! 頑張ったんだぞ!」という自身の気持ちが一気に昇華して涙溢れる瞬間であるようだ。と、まるで人ごとのように書いているのは、実は私はリハビリ修了証書をもらっていないから。私の入院していた頃にはリハビリはあれども修了証書を発行してもらえるというプログラムはまだなかったのだ。進歩しつつある心臓リハビリ室のメンバーが考え出した素晴らしいアイデアだと思う。



退院後も自宅療養においてリハビリは続く。それまで弁の逆流があるが故に人一倍頑張って負荷運動をしていた心臓。術後、治療が施され逆流の分の余計な力が必要なくなった心臓。新たな状況に適応するまでは様々な体の違和感も起こり得る。決して無理はせず、体の回復を暖かく見守り、体調の変化を楽しみながらリハビリ続けることができれば良いと思う。

順調な回復であれば、術後1カ月経てば体の自由はかなり効くようになり、3カ月も経てば術前に比べて数倍の元気な体力と強い精神力を得ることができていると思う。



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プロフィール & メール

Author: カムバックハート

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カムバックハートこと、鍋島と申します。神奈川県川崎市在住の48歳男性。

2008年12月に僧帽弁形成手術を受けて、第二の人生をスタートさせることができました。

南淵先生と私

南淵先生と私(術後の初外来にて)

フィルムで写真を撮るのが趣味です。(元)心臓病仲間のポートレート写真展の開催に向けて準備中です。詳細はこちらの記事。「創と私」「術前 vs 術後比較ポートレート」「病気を支えた家族と(元)患者のツーショット」「笑顔の(元)心臓病仲間のポートレート」のテーマで作品制作中です。これから心臓手術を受けるかもしれない人達に元気になる期待と勇気を与えたいと思っています。

心臓病仲間の輪に入りたい方や、ブログについてのご質問、お問い合わせのメールはお気軽にこちらへ どうぞ。但し、私は医者やカウンセラーではないので医学的なご質問にはお答えできません。初めての方は簡単なプロフィールをお願い致します。

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ブログ開設: 2008年12月
お知らせ
このブログは、私が弁膜症の僧帽弁閉鎖不全症という病気に診断されたところから、入院、手術、退院、その後の生活という流れで時系列に記載しています。2008年12月当時の状況ですので、その後の医学の進歩で内容的に古くなっている部分があるかもしれません。実際の患者にしか分からない心理的な面の記述をできるだけ表現したつもりです。最初から読まれる場合は、「★はじまり ~こちらからご覧下さい~

コルコバード


南淵明宏先生の公式サイトにある「勇患列伝」 その7に出てくる「平松」とは私のことです。

yomiDr.のサイトにある世相にメス 心臓外科医・南淵明宏ブログ にこのブログのことを書いて頂きました。こちらの記事には第三回(元)心臓病仲間の集まりについて書いて頂きました。
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