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ayaさんの心臓手術体験記録

昨年6月の集まりではじめてお会いし、昨年末に僧帽弁の手術を受けられたayaさんから無事に手術を終えられたと連絡をもらいました。折角の貴重な体験をこのブログでご紹介して下さいとお願いしたら早速体験記を書いて下さったので掲載させていただきます。特に、術前の若い方々にとって大変参考になるのではないでしょうか。

カムバックハート

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ayaさんの心臓手術体験記録:

<病気概要>

病名:僧帽弁閉鎖不全症(手術時逆流度合:4段階中の3.5)
手術内容:僧帽弁形成術、三尖弁輪縫縮術
手術日:2013年12月26日(当時31歳)
入院先:大崎病院 東京ハートセンター
執刀医:南淵 明宏 先生

<参考になった図書>
弁膜症に関して:
『完全図解 よくわかる心臓弁膜症』
加瀬川 均/著(2011年4月12日 第一刷発行)
(内容紹介)私にとっての教科書的存在。

減塩食に関して①:
『塩分一日6gの健康献立―減塩するならこの一冊』 女子栄養大学栄養クリニック/監修(2013年2月20日 初版第一刷発行)
(内容紹介)料理をする人向けには素晴らしい1冊。

減塩食に関して②:
『塩分早わかり』―FOOD&COOKING DATA 牧野 直子/監修・データ作成 女子栄養大学出版部/編(2013年10月1日 第三版第一刷発行)
(内容紹介)料理をしない人にもオススメの1冊。身近な食品の塩分量が視覚的に示されているので、これって食べても大丈夫かな?と思う時にあると便利。

<体験談>

私が心臓病にかかっていると知ったのは、18歳の時、大学入学直後の健康診断がきっかけでした。それまでも、小学校低学年より心雑音を指摘されていましたが、いつも心電図まで取って問題なしとの診断が下されていました。また、家族にも心臓の動き方がおかしいと訴えましたが「そんなの誰にでもある」と相手にされませんでした。その時の聴診で、初めて精密検査を勧められ、某大学病院への紹介状を手渡されました。

病気発見のきっかけを与えて頂いた先生には大変感謝しておりますが、紹介先の病院で医師から言われた言葉に人間的不信感を抱き、色々調べた上で黙ってかかりつけ医を変えました。

それから、10年以上、内科の先生に経過観察をして頂きました。

不安を抱えながら過ごすには大変長い時間でしたが、手術のタイミングは決めていました。それは、ぎりぎりまでしないということでした。(*1) 僧帽弁には形成術という素晴らしい治療法がありますが、全ての症例に適応できる訳ではありません。

実際に開いてみて置換になることもあるようです。それに、一般的には死のリスクを伴った大手術です。

先延ばしにすることは、同じ手術を受けるにしてもリスクが増すことだとわかっていましたが、 かかりつけ医がデッドラインと判断するまでは、普通にいつも通り過ごしていたいと考えました。(*2)

それには大きく3つの理由がありました。

まず、私は未婚でしたので、出産の可能性を断たれて明るく生きて行く自信はありませんでした。置換になった場合、妊娠・出産の可能な生体弁を選択する方法もありますが、自分の年齢では耐用年数が短いことも知っていたので、何度も開胸手術をする勇気はありませんでした。(同時に、障害者になることも考えられませんでした。)それから、非常に女性的で稚拙な考えではありますが、体に大きな傷ができることも嫌でした。さらに、これといった命の危険を感じるような自覚症状もなかったのです。あったのかもしれませんが、普通の人と比べようもないので、これから治っていく過程で気付くものではないかと思っています。

さて、病状からして一生涯のうちに、手術を回避することはできないと覚悟していたので、そろそろだなと思った2013年6月に、カムバックハートさんの主催する患者さんの集まりに参加させて頂くことにしました。

家族より、友人より、同じ病気を持っている人に聞くのが一番早いと思ったからです。そこで東京ハートセンターの南淵先生と深津さんにお会いすることとなり、何とも思いがけないことではありましたが、その流れで半年後には手術と入院生活をお世話になりました。色々と戸惑いもありましたが、結果、とても良いスタッフさん&チームワークの下で安心して治療を受けることができました。

私は、生死に関わる病気を持っていると知ってからは、泣いたり、悩んだり、誰にも相談できない(わかってもらえない)不安とともに生きてきました。人生において二者択一の選択を迫られるような時には、死ぬ間際のことを想像し、どちらがより後悔しないかを基準に選んできました。極端な話ではありますが、同じような病気を持っている方ならきっと、生への感覚が研ぎすまされていて、死とは表裏一体なのだと強く感じ取れることをご理解頂けるのではないでしょうか。

今は、書籍以外にもネットを駆使して情報を集めようと思えばたくさん手に入れることができます。ですが、未婚の女性が手術を受ける恐怖や、治療方法をどのように選択したかが綴られたものを見つけることはできませんでした。それだけ同世代の患者さんが少ないのだろうとも思いましたが、一方でそれは、私にとって気持ちを分かち合える人がいない寂しさや孤独さ、不安に繋がっていました。もし今後、同じような悩みを持つ方がいらっしゃった場合に、何かしら参考にして頂けることがあればと思い、この文章を投稿させて頂きました。

(*1)
全ての症例でうまくいくとは限りませんので、これからの方はメリット・デメリットのバランスを熟慮下さい。

(*2)
術後のぼーっとした頭で、手術を先延ばしにするというのは、執刀医泣かせの利己的なずるい考えだったなと我ながら思いました。先生方にご迷惑をおかけしたなと終わってから思いましたが、そんな悪条件の患者でも、手を尽くして下さり無事に戻ってくることができました。心臓病仲間の方々、病院スタッフの方々、全ての巡りあいに心より感謝申し上げます。

2014年1月31日

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プロフィール & メール

Author: カムバックハート

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カムバックハートこと、鍋島と申します。神奈川県川崎市在住の49歳男性。

2008年12月に僧帽弁形成手術を受けて、第二の人生をスタートさせることができました。

南淵先生と私

南淵先生と私(術後の初外来にて)

フィルムで写真を撮るのが趣味です。(元)心臓病仲間のポートレート写真展の開催に向けて準備中です。詳細はこちらの記事。「創と私」「術前 vs 術後比較ポートレート」「病気を支えた家族と(元)患者のツーショット」「笑顔の(元)心臓病仲間のポートレート」のテーマで作品制作中です。これから心臓手術を受けるかもしれない人達に元気になる期待と勇気を与えたいと思っています。

心臓病仲間の輪に入りたい方や、ブログについてのご質問、お問い合わせのメールはお気軽にこちらへ どうぞ。但し、私は医者やカウンセラーではないので医学的なご質問にはお答えできません。初めての方は簡単なプロフィールをお願い致します。

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ブログ開設: 2008年12月
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このブログは、私が弁膜症の僧帽弁閉鎖不全症という病気に診断されたところから、入院、手術、退院、その後の生活という流れで時系列に記載しています。2008年12月当時の状況ですので、その後の医学の進歩で内容的に古くなっている部分があるかもしれません。実際の患者にしか分からない心理的な面の記述をできるだけ表現したつもりです。最初から読まれる場合は、「★はじまり ~こちらからご覧下さい~

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南淵明宏先生の公式サイトにある「勇患列伝」 その7に出てくる「平松」とは私のことです。

yomiDr.のサイトにある世相にメス 心臓外科医・南淵明宏ブログ にこのブログのことを書いて頂きました。こちらの記事には第三回(元)心臓病仲間の集まりについて書いて頂きました。
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