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深津さんの手術室の中でのお仕事

「手術看護-手術室のプロをめざす (動画でわかるシリーズ)」



こんな本まで手にしてしまう患者は極少ないだろう。2012年6月に発行されたばかりのDVD動画付き手術室看護師向けの専門書。南淵先生編集の一冊。深津さんのモデル写真や文章もある。ちょっと高価な本なので躊躇していたが、今日、書店で立ち読みしたら引き込まれてしまい思わず買ってしまった。

心臓外科手術以外にも脳神経外科、消火器内視鏡下手術、整形外科手術、呼吸器外科手術における手術室看護について書かれている。が、やはり一番興味があるのは心臓外科手術についての頁。全体の約半分の頁数がそれに割かれている。

内容は、手術室看護の心得について南淵先生と深津さんの文章からはじまり、池崎先生(私の手術の麻酔医)の麻酔についての説明、執刀医の横について各種器材を手渡し手術に実際に参画する器械出しと言われる直接介助の基本、器材出し看護師をサポートし手術全体の安全を見守る外回り看護師と言われる間接介助看護師の基本、その次に、代表的手術の看護の実際ということで、一つの手術の流れの中で、執刀医は何をする、その時器械出し看護師は何をする、外回り看護師は何をする、チーム連携は何がポイントか、といったことが分かりやすいカラー写真入りで解説されている。動画DVDも同梱されていて、それらの手順を分かりやすく実際の手術室内の映像も使って説明されている。

我々のように心臓病について関心を持ち少しでも病気について勉強した方にとっては、医療関係者ではなくともここに書いてあることは決して難解な内容ではない。

病院からもらった自分の手術のDVD。メスを入れる瞬間から治療が終わり皮膚を縫い閉じるまでの約3時間の映像。(ちなみに、手術時間が7時間かかったマダムアリスさんのDVDにはちゃんと7時間分の映像が記録されていたそうだ。)それは感動の芸術作品であった。たまに南淵先生の頭が邪魔で肝心なところが良く見えなかったりもするのだが。それは術野のアップを主に撮っている映像であった。だから、その周りで手術に携わっている方々がどのように仕事されているのかは分からなかった。

この本に同梱されているDVDには、解説付きで外科医・看護師の手洗いの方法から、手術用ガウンの着方、手袋の付け方からはじまり、患者入室から心臓手術の一連の手順(オフポンプの冠状動脈バイパス手術)と人工心肺装置を用いた心臓手術の一例が盛り込まれている。実施の手術の現場の映像を俯瞰的に撮っている。

心臓手術を実施するチーム構成は、外科医、麻酔科医、人工心肺を回す臨床工学技士、器械出し看護師と外回り看護師がいる。その数7、8名程だろうか。手術中のスタッフの皆さんの様子が実に良く分かる。南淵先生の執刀の様子も見れるし、背の高い女性の外回り看護師さんは良く病院の廊下などで見たことがある方だった。

患者の立場で客観的に手術の実態を知ることができた。そして、心臓手術とは如何に野蛮で、人の体に対してとてつもない侵襲行為を行っているのだと思い知らされる。そこまでして治療を受ける決断をした患者の勇気の凄さを改めて思った。この映像を術前に見ていたらひょっとしたら手術の決断を躊躇したかもしれない。その野蛮さを知らなかったが故に手術を受けることを決断できていたのかもしれないからだ。勇敢列伝を始め、南淵先生が患者さんの勇気について語られる文章が多々あるが、なるほどそういうことなのかと少し医者の立場での気持ちを理解できたような気もする。

心臓手術が終わって命を救って頂いたことについて、手術室に居た皆さん全てに感謝の気持ちが湧き起きる。決して執刀医だけの力で助けてもらったのではないことが良く理解できた。

手術を1分1秒でも早く終わらせて、患者の体の負担を少なくし回復を早めようという目的に向かってスタッフ全員が同じ方向に向かって仕事している。

特に器械出し看護師である深津さんの目にも止まら動きの速さには驚いた。よくテレビドラマにあるように執刀医の指示で器材を出しているのではなく、執刀医が欲しいと思ったそのタイミングに口で指示される前に必要な器材を素早く手渡しているように感じた。術野にも絶えず視線を送り、手術を進行しているのは執刀医ではなくむしろ器械出しの看護師の方ではないかと思わせるくらいだ。あと知ったのは、執刀医と助手の外科医の二人に対して深津さん一人で器械出しを行っていたことだ。てっきり、外科医それぞれに器械出し看護師がつくものと思っていた。

執刀医の手術実績件数は患者にとってどこの病院のどの執刀医の手術を受けるか判断する際には重要なファクターの一つである。同時に手術室看護師の手術実績件数もそれと同じくらい重要なのではないかと思った。優秀な手術室看護師の関わる手術であればきっと良質な手術が行われることだろう。

どの患者からも信頼の厚い深津さんの普段外来では見られない手術室の中での凄さを見ることができたのは大きな収穫であった。

この本は深津さんスペシャルだ。専門書で高価なのでどなたにもお勧めする訳ではないし、術前の方はあえて読む必要がないと思う。全国の深津さんファンの(元)患者仲間の皆さんなら買っても損しないですよ。(ほんとかな?)

「手術看護-手術室のプロをめざす (動画でわかるシリーズ) 中山書店発行 6090円」

ちょっと追記・・・

「手術室」のことを海外では、「シアター(劇場)」と呼ぶらしい。

なるほど、その通りかもしれない。

病院からもらった自分の手術のDVDには、基本的に術野のアップが写され、その手術手技を鮮明に表現したものであった。

しかし、この本のDVDに収められている動画は、まさに、心臓手術のドラマの舞台そのものではないだろうかと思った。

手術室は、確かに「シアター(劇場)」であると精神的には理解していたつもりだが、これを観て更に視覚的に理解することができた。

見慣れた役者の舞台での迫真の演技の様子が鑑賞できる。

う~ん、素晴らしい。

今、私が欲しいもの。それは、「心臓手術シアターへの見学チケット」である。

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Secret

参考になりました!

つい最近自分が僧帽弁逸脱症による僧帽弁閉鎖不全症とわかり、色々と調べている内にコチラにたどり着きました。
私は8月中に貯血を二回して九月に手術します。
色々と不安はあるのですが、コチラで経験者の体験談を拝見させていただいて、少し気持ちが楽になりました
これからも色々と参考にさせていただきます!

はじめまして!

しょうりんさん、はじめまして。
コメント頂きありがとうございます。

9月に手術ですね。色々不安が募っている時期だとは思いますが、このブログを読んで頂き
気持ちを楽にして頂けて嬉しいです。

終わってしまえばあっという間の出来事、というか、自分では知らない間に手術は終わって
いますから心配要りません。滅多にできない貴重な体験をできてラッキーというような前向きな
気持ちで治療を楽しまれることをお祈りしています。

ご質問などありましたらいつでもお気軽にお問い合わせ下さい。
また、手術に向けの準備の状況などもお知らせ下さい。

こんにちは。

私のFacebookから転載はいつでもどうぞ。
内容はお任せしますよ。

越後人さんの~回顧~

越後人さんのFacebookの~回顧~シリーズ。楽しませてもらっています。
「1年経った今、ようやく気持ちの整理がつき書き始めました」という言葉は、案外意外でした!

このブログの読者のみなさんにも是非読んで頂きたいので、後日まとめて転載させて頂きますね。

意外でしたか(笑)

あとはカムバックハートさんにお任せしますよ。

本ですが、書店で取り寄せをお願いしてみます。

私は

深津さんの大ファンです!
他の病院にかかる際に、深津さんからの直筆のお手紙が同封されていて、感動しました(:_;)

まだまだ、生れつきの奇形で首の治療や、もしかしたら手術もあるかも知れません。
視野が、かけている右目の治療も始まります。

でも、頑張るつもりです!
blogにも書きましたが…来月から、リハビリ外来が始まりますね~♪

徳田さんが言うように、私が、第一号になりたかったですよ(笑)

ま、首の結果は、深津さんと徳田さんに報告をして、リハビリ外来に行っていいか?相談はするつもりです!
いつか、カムバックハートさんにも会いたいです!

次回診察は、9月7日です♪

外来

たまちゃん、こんにちは!

深津さんのファンは女性の(元)患者の方にも多いですよね。

外来は一度会うと、同じ日程パターンで次回も一緒の日程という方が多いです。

次回は9/28なので、お会いできるのはまた別の機会ですかね。

たまちゃんのブログの更新楽しみにしています。
プロフィール & メール

Author: カムバックハート

カムバックハートブログバナー

カムバックハートこと、鍋島と申します。神奈川県川崎市在住の49歳男性。

2008年12月に僧帽弁形成手術を受けて、第二の人生をスタートさせることができました。

南淵先生と私

南淵先生と私(術後の初外来にて)

フィルムで写真を撮るのが趣味です。(元)心臓病仲間のポートレート写真展の開催に向けて準備中です。詳細はこちらの記事。「創と私」「術前 vs 術後比較ポートレート」「病気を支えた家族と(元)患者のツーショット」「笑顔の(元)心臓病仲間のポートレート」のテーマで作品制作中です。これから心臓手術を受けるかもしれない人達に元気になる期待と勇気を与えたいと思っています。

心臓病仲間の輪に入りたい方や、ブログについてのご質問、お問い合わせのメールはお気軽にこちらへ どうぞ。但し、私は医者やカウンセラーではないので医学的なご質問にはお答えできません。初めての方は簡単なプロフィールをお願い致します。

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ブログ開設: 2008年12月
お知らせ
このブログは、私が弁膜症の僧帽弁閉鎖不全症という病気に診断されたところから、入院、手術、退院、その後の生活という流れで時系列に記載しています。2008年12月当時の状況ですので、その後の医学の進歩で内容的に古くなっている部分があるかもしれません。実際の患者にしか分からない心理的な面の記述をできるだけ表現したつもりです。最初から読まれる場合は、「★はじまり ~こちらからご覧下さい~

コルコバード


南淵明宏先生の公式サイトにある「勇患列伝」 その7に出てくる「平松」とは私のことです。

yomiDr.のサイトにある世相にメス 心臓外科医・南淵明宏ブログ にこのブログのことを書いて頂きました。こちらの記事には第三回(元)心臓病仲間の集まりについて書いて頂きました。
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