手術当日 その2 手術後、ICUにて

ベッドで生きた魚のように、体が大きく跳ね上がった!!麻酔から覚めて、意識が戻った瞬間だ。

朝9時に始まった手術は、順調に進行し3時間半程で終了したらしい。その後、ICUに移り、意識が戻ったのが、夕方の4時頃。家族がベッドを覗き込んでいるのが分かった。ICUで寝ているところを写真に撮っておいて欲しいと事前に頼んであったので、自分の写真を撮られているのも分かった。


ICUにて、麻酔から覚める前 (TC-1 + Tri-X 400)

手術内容: MVP (僧帽弁形成術)
手術時間: 3時間半
心停止:   1時間弱
出血:     200ml
輸血:     なし

ウトウトした意識の中で、痛みは無いが暖かい胸部分、ベッドに寝ている自分、周りには看護師さんがいる、そうした状況から、「そうか、手術が終わったんだ・・・」と、だんだん実感してきた。そして、意識があるということは、手術もきっとうまくいったのだろうと感じていた。

意識が戻った当初は、やけに体が熱くて、汗だくになっていた。看護師さんに抱きかかえられるようにしてタオルで汗を拭いてもらったような気がする。


ICUにて、麻酔から覚めた直後 (TC-1 + Tri-X 400)

ちなみに、手術室からICUに移った時の私の体には、管が計10本挿入されていた。
挿入するのは全て麻酔がかかった後なので、痛みはない。抜く時も、痛みは感じなかった。比較的早い時期に抜いてもらえたので、まだ麻酔の影響が少しは残っていたからかもしれない。

ちなみに、抜いていった順番とそのタイミングは下記の通り。

1. 胃の管(胃の中のものを出し、吐き気を防ぐ、鼻から食道経由で胃へ)
2. 人工呼吸器の管(口から気管内へ)
3. スワンガンツカテーテル(心臓の機能を見る管、首から心臓へ)
4. 中心静脈ライン(心臓に薬や栄養を点滴する管、首から心臓へ)
5. 動脈ライン(血圧測定、採血用、左手首)
6. ドレーン2本 (術部からの出血を外に出す管、腹部)
7. 尿道留置カテーテル(おしっこの管)
8. 点滴(抗生剤や水分補給、左手首)
9. 体外式ペースメーカー用のリード線(不整脈や脈が遅い時に使う、腹部)

1.と2.は、手術当日。抜いた時の記憶はほとんどない。
3.から7.までは、手術翌日朝、ICUから退室するまでに。
8.は、術後2日目の朝。
9.は、術後4日目の午後。

ICUで目が覚めてから、翌朝11時にICUを退室するまでの間は、今から思い出しても、実に密度の濃い時間であったと思う。意識があった部分の記憶はかなり鮮明に残っている。

他の手術経験者の方も言っていたが、術後はのどがカラカラに渇く。とにかく水が飲みたいが、気管に管が入っていた関係で、管を抜いてから4~6時間経たないと水を飲ませてもらえない。食道ではなく気管に飲み水が入ってしまう恐れがある為らしい。それまでの間は、水を含ませたガーゼで渇きをいやす。そして、ウトウト・・・夜8時頃、ICU看護師のIさんが、「先生が、もう水を飲んでもいいって言ってるよ!」と耳元で叫んでいる声で目が覚めた。氷水の入った吸飲みを口にあて、こんなに水がうまかったのかというくらいおいしい水をごくりと飲んだ。

眠ったり、目が覚めたりの繰り返し状態がしばらく続いていたが、白衣を着た南淵先生がベッドの脇で、指でOKサインを出して、「ICUで一番美人の看護師が担当だからラッキーだね」と、冗談を飛ばしているのが聴こえた。(おっと失礼!本当にICU一の美人看護師さんでした。)

夜11頃、目が冴えていると看護師Iさんに伝えたら、その後、薬で眠らされたみたい。

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おかげさまで,私は体調も良く,最近,カムバックハートさんの真似をして,体験記のブログを書き始めました。そこにこの記事を引用(トラックバック)させてもらいました。
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2008年12月に僧帽弁形成手術を受けて、第二の人生をスタートさせることができました。

南淵先生と私

南淵先生と私(術後の初外来にて)

フィルムで写真を撮るのが趣味です。(元)心臓病仲間のポートレート写真展の開催に向けて準備中です。詳細はこちらの記事。「創と私」「術前 vs 術後比較ポートレート」「病気を支えた家族と(元)患者のツーショット」「笑顔の(元)心臓病仲間のポートレート」のテーマで作品制作中です。これから心臓手術を受けるかもしれない人達に元気になる期待と勇気を与えたいと思っています。

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