第五回(元)心臓病仲間の集まり

横浜のとある貸切の和室会議室。趣のあるお茶会を催せる茶室で第五回(元)心臓病仲間の集まりを無事開催した。いつもは海の近くのレストランカフェで開催しているが、今回は貸切会議室なので落ち着いて会話もできるし、畳の部屋なので隣のテーブルへの移動も楽で、複数の参加者の方々と話をしやすい環境であったと思う。

参加者は、術前の方が3名、術後の方が13名の合計16名の(元)心臓病仲間達。

これまでの会場であるカフェの中では病気のことを語ったりイベント的なものを行うのに問題があったので、特にプログラム的なものは無しに淡々と其々が自由に時間を過ごしてもらっていた。今回は、場所柄落ち着いて纏まれる雰囲気であったので、いつもはやらない自己紹介を一人づつしゃべってもらい、それに対して適宜活発に質問を交えてもらった。いつになく参加者同士の密度の濃い交流を持つことができたのではないかと思う。

今回は大動脈弁や僧帽弁の弁膜症の方ばかりで、弁形成、弁置換、それも、機械弁の方もいれば生体弁の方もいるという、正に弁膜症(元)患者の生きた標本が集結。しかも、心臓手術を受ける年代としては圧倒的に平均値より低い30代~50代を中心とした方々。このような集まりは日本全国でも希有な出来事ではないだろうか。

今回盛り上がった話のテーマの一つが、「生体弁にするか、機械弁にするか」という大きな選択の課題。かつては、ある年齢以下なら機械弁、それ以上なら生体弁、子供を産む可能性があるなら生体弁、スポーツを行うなど特別な理由があるなら本人の希望で生体弁、といったある種の決まりごとがあったし、今でも多くの病院ではそういう暗黙のルールを前提にしている気がする。患者に選択権すら与えない病院も世の中にはあるらしい。しかし、近年弁置換手術された方々の話を聞いていると、必ずしもそういう決まりごとだけに縛られて弁の種類が決定されている訳ではないのだと感じられてきた。女性に限らず男性の若い人でも積極的に生体弁が用いられるケースが中にはあるようだ。もちろん本人の意思による決定に基づいて。私自身は真剣に弁の種類の選択をしていない。弁形成が前提だったので、もし形成ではどうしても逆流を止められなくて弁置換せざるを得なった場合には機械弁を用いるとあらかじめ決まっていたようなものだ。選択で悩む過程がなかったと言える。弁置換前提で弁手術をこれから受けられる方にとっては病院と医者選び、それと並ぶ大きな選択の壁だ。そして、それは術後になっても、果たして自分の選択がそれで良かったのだろうかと思い悩まれる方もいる。これは私が聞いて感じて書いた記事なので、当事者の皆さんには是非ご自身の思いをコメントして頂きたい。

もう一つの大きなテーマは、「病院選びと手術を受けるタイミング」。これは術前の方が悩みに悩んで自ら決断していかなくてはならない課題。大して悩まずこの過程を簡単にクリアされる方もいれば、悩んで悩んで悩み切れないという方も今回の参加者にいらっしゃった。体験談やアドバイスなど情報提供は幾らでも我々心臓手術体験者には行える。だけど、最後の決断、これは誰がどう言っても、最後自分で決めるしかない。自分で決めなければ後悔することにもなりかねない。

2次会は希望者のみで、例によって元町中華街へ繰り出す。ここでも再び密度の濃い、決してインターネットや本では得られないような生の情報や心からのアドバイスが飛び交う。そして、たかしげさんの語られた昔(私が生まれる前)の横浜のお話も興味深かった。

参加者其々が、具体的な情報であれ、前向きな気持ちであれ、何かしら得て頂くことができたのあれば今回の集まりも大成功だったのかなと思う。来月には術後4年目を迎える訳だが、心臓手術を受けた体験の記憶が未だに鮮明に、そして心地よく蘇ってくるのも、こうした集まりで多くの仲間と継続的に出会うことができるからだと思う。

次回の開催は来春に・・・(その前に、番外編の集まりを来年2月9日に開催します。詳細は追ってブログにてご連絡します。)






(皆が去った後の会場 撮影:三つ葉葵さん)

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⇒comment

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ありがとうございました。

お疲れ様です。
昨日は、お疲れ様でした。
何もお手伝いせずにすみませんでした。

次回も参加します。

いま、南淵先生がTVに出ていますが、髪は整っているし
すべてが整っている。
いつもの南淵節が炸裂!!

有難うございました。

皆さん有難うございました。
とても楽しかったし元気を頂きました!

これから手術される方が最良の治療を受けられるように心から祈ってます。
病院や先生について納得いくまで調べる事はとても大事ですけど「自分が命を預けるのはこの病院・この先生かもしれない」という思い込みも大切かもしれません。

怖いのは当然でしょうけど同じ病気を抱えている仲間がいる事を忘れずに。

次回も楽しみにしてます。

感謝しています。

皆様、有難うございました。

当日は、いろいろとネット検索等では知りえない共有感の有る貴重な時間を過ごさせて頂きました。
術前の自分にとっては、心の(精神的な)セカンドオピニオンとも思いました。

自分と同じく術前で、家族や医者でも共有出来ない不安や悩みを抱えている方がいれば、積極的にこういう場を活用して欲しいです。術後の皆さんの活動的な所には本当に驚かされます。

       人との出会いも「一期一会」

この言葉を実感させる場でした。

次回、皆さんに会えるのを楽しみにしています。



第五回目も無事に開催なさったのですね

今回の集まりは、第四回目の時より密度の濃いものになったようですね。私は前回、初めて九州から参加させていただき、大変に楽しく、多くのものを得た思いが致しました。今回は、その時以上に充実したものになったようですね。しかし今回は私に一週間遅れで上京する別の予定がありましたため、第五回目の会合には参加できず、実に残念でした。それでもカムバックハートさんのレポートを読ませていただきますと、今回の集まりでは、皆さんが実り多い語り合いをなさったようですね。何とか次回の集まりには、また九州から参加させていただきたいと考えております。その節はどうぞよろしくお願い致します。

お礼

カムバックハートさん
皆さん

TTおじさんです。
楽しいひとときをありがとうございました。v-218
公園の「心臓破りの階段」にはまいりましたが、
マダムアリスさんのおっしゃる通り、またひとつ〝引き出し〟が増えました。

次回またお会いしましょう!!v-222

貴重な時間をありがとうございました

皆さんお疲れ様でした。
当日はとても貴重な時間を過ごさせてもらいカムバックハ-トさんを始め皆さんに感謝です。
確かにネットは便利で、何でも調べることが出来る夢の箱なのかも知れませんが、やはり最後は人と人。
きちんと顔を合わせて語り合う事でネット上では得られない情報、意見、その人の考え方が解るのだと思います。
ネットはそのきっかけを作るTOOLとしては最高だと思いますが・・・・。
又、今回の集まりで自分の話が少しでも他の人の参考にでもなれば最高です。
機会弁か、整体弁かの選択、当時の私にとっては究極の選択でした。
今回皆さんと話をしてみて、当時の自分の選択が正解だったのかは解らないもののあながち間違っていたとは
言えないのだろうなと言う気持ちになりました。
又、今は特段なに不住なく生活を送る事が出来ていますが、ここまでくる過程での大変さはやはり同じ境遇を経験した人しか解り合えない部分もたくさんあるなあと感じました。
その中でも何度も手術をなさっている方なのにあの明るさ、強さ、心強い限りですね。(笑)
今後も可能であればまた参加して多くの情報交換をして行きたいと思いますので宜しくお願い致します。
しかし、それには定期的にHomepageを訪れないといけませんね。(笑)
忙しくなるとどうもネットから遠ざかる傾向があるもんで・・・いけませんね。
どうも文章をまとめるのが下手なので長々と失礼しました。

No title

お座敷の集まり ゆるゆると時間を過ごせそうな感じがして良いですね!

今回は行けませんでしたが 次回は是非参加したいです!

後はスケジュールが会うかどうか、、、、

ありがとうございました。

先日は有意義な時間をありがとうございました。

いろいろな方のいろいろなお話を聞くことができて、様々参考になりました。
私は術後2年ですが、これからまだまだ心臓のこと、いろいろ知りたいと思っています。

病状から心情まで、十人十色。。。

お姉さまシリーズの会も1~2月に開催したいと思っていますので、
ぜひこのブログからご参加表明してくださいませ。
別途案内を載せてもらうつもりです。
(カムバックハートさん、よろしくね!)

今回の開催場所、私個人的にはかなりよかったと思います。
ありがとうございました。

では。。

有意義な時間に感謝

日曜日はありがとうございました。お疲れ様でした。
大変有意義な時間を過ごすことができました。
私は今回の集まりまでは、本当に井の中の蛙だったように思います。
大動脈弁閉鎖不全→年齢(42歳)→機械弁置換 が当然の選択だろうと思っておりましたが、今回生体弁に置換された方々のお話をきけてほんとに自分の選択が正解ではなかったのかもと思いました。弁や薬の類は日々進歩しているし、何がベストの選択かは・・・正直わかりません。自分のように地方に住んでいて、地方の大きな病院で手術をしておけばまあ、安心かなぐらいな気持ちでしたのでこの集まりでいろいろな方々と話せていい意味で刺激をうけました。病院で選ぶのではなく、先生で選んでいるかたが多くて、術前にこの集まりに参加できていたらきっと違う選択をしていただろうなあと思いました。
カムバックハートさんはじめ、参加された皆様と会えたこと、本当に感謝感謝です。
次回も必ず行きたいと思います。

越後人です。
今回は参加できずに申し訳ありませんでした。
次回は必ず…。

大変有意義な集まりだったようですね。

私は、
大動脈弁狭窄症+上行大動脈瘤による人工血管置換術+バイパス手術を行いましたが、
特に大動脈弁の機械弁・生体弁の選択には多少の迷いがありましたが 、
機械弁を選択。

過程は「回顧」としてカムバックハートさんのこのブログに転載されてます。

今の暮らしの中で
煩わしさもなく、自分の選択は間違ってないと自負しております。

次回、
皆様と色々とお話ししましょうね!

次回は~

残念~~!v-409あら~!今日(11/10)気がつきました。
次回は是非是非、参加希望します。
2月9日ですね~~!よろしくお願いいたします。

No title

皆さん、コメントありがとうございます。皆さん、有意義な集まりだと感じて頂けた
ようで嬉しく思います。

心臓手術を受けるように宣告されたら、色々と悩むことは多いと思いますが、
悩んで決めてしまえば、後は、葉山のkeloさんが言うように、「自分が命を
預けるのはこの病院・この先生かもしれない」という思い込みも重要ですね。

心臓破りの階段は確かに大変でしたが、場所はとても気に入ったのでまたあの場所
で開催したいなぁと思っています。バスやタクシーを使うという方法もありますし。

今回都合で参加できなかった方々、次回は是非宜しくお願いします。お姉さまシリーズ
の方の集まりも三つ葉葵さんが開催してくれるようです。

集まりの開催案内はこのブログに載せるだけにしています。個別にメールで連絡すると
連絡が行った行かないで不公平になってしまいますので・・・ご了承ください。

No title

カムバックハートさま、こんばんは!
yukoです。

まずは最初にお詫びを。
今回のオフ会の件では、個人的な都合によりバタバタとご迷惑をおかけしてすみませんでした。

そして遅ればせながら...オフ会レポ&皆様からのコメント、噛みしめるようにして拝見しています。
どちらの道を選択するにしても...人任せにしないで最後は自分で決断すること。
そして自分がその責任をとること。

文章にすること簡単だけど、それは決して易しいことではないよなぁと思います。
そんな時、同じような病気を抱えている方や、手術を経験された方の存在が、ポンと背中を押してくれるのかもしれませんね。
そういった意味で、やっぱりカムバックハートさんのオフ会はとても貴重なものだって思います。

次回は参加できると良いなぁ~(^^

次回は是非

yukoさん、今回は残念でしたね。次回は是非。
まずは、来年2月9日に、東京ハートセミナー(定員1000人、参加費無料)っていうのが
開催されるので、そこに皆で繰り出したいと思います。

わけわからんw

酔っぱらって、書くもんじゃないっすね(汗)
何書いてるか、全く分からない文でしたね(汗)
カムバックさん、消しといてください(汗)

削除しました

SAYさん、

前回のコメント、削除しました。でも、おっしゃりたいことちゃんと伝わってましたよ。
また改めて書き治して頂けたら嬉しいです。
プロフィール & メール

Author: カムバックハート

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カムバックハートこと、鍋島と申します。神奈川県川崎市在住の48歳男性。

2008年12月に僧帽弁形成手術を受けて、第二の人生をスタートさせることができました。

南淵先生と私

南淵先生と私(術後の初外来にて)

フィルムで写真を撮るのが趣味です。(元)心臓病仲間のポートレート写真展の開催に向けて準備中です。詳細はこちらの記事。「創と私」「術前 vs 術後比較ポートレート」「病気を支えた家族と(元)患者のツーショット」「笑顔の(元)心臓病仲間のポートレート」のテーマで作品制作中です。これから心臓手術を受けるかもしれない人達に元気になる期待と勇気を与えたいと思っています。

心臓病仲間の輪に入りたい方や、ブログについてのご質問、お問い合わせのメールはお気軽にこちらへ どうぞ。但し、私は医者ではないので医学的なご質問にはお答えできません。初めての方は簡単なプロフィールをお願い致します。

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ブログ開設: 2008年12月
お知らせ
南淵明宏先生の公式サイトにある「勇患列伝」 その7に出てくる「平松」とは私のことです。

yomiDr.のサイトにある世相にメス 心臓外科医・南淵明宏ブログ にこのブログのことを書いて頂きました。こちらの記事には第三回(元)心臓病仲間の集まりについて書いて頂きました。

このブログは、私が弁膜症の僧帽弁閉鎖不全症という病気に診断されたところから、入院、手術、退院、その後の生活という流れで時系列に記載しています。2008年12月当時の状況ですので、その後の医学の進歩で内容的に古くなっている部分があるかもしれません。実際の患者にしか分からない心理的な面の記述をできるだけ表現したつもりです。最初から読まれる場合は、「★はじまり ~こちらからご覧下さい~

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