たかしげさんの「キツネにつままれたような3週間の避暑入院」

たかしげさんから近況が届きましたので転載させて頂きます。

ちなみに、私も今年5月に某横浜の内視鏡専門クリニックで大腸内視鏡検査を受けましたが、たかしげさんの場合と違って全くの無痛検査で不安もなく短時間であっという間に終了しました。(カムバックハート)

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『キツネにつままれたような3週間の避暑入院』

6月28日朝、目が覚めたら頭が朦朧としている布団から起き上がれない。心臓弁置換手術後2年、PMを埋め込んで1年、異常なく無事に梅雨を乗り越え体力をつけて猛暑を乗り切ろうと張り切っていた矢先だった。枕元でカミサンが体温は40℃ちかくあるわ!と叫んだ。病院へ電話しているのがおぼろげに聞こえる。リンゴを二切れほど口にし、ワーファリンだけは欠かせまいと服用するがなん錠のんだかはっきりしない利尿剤????思考が乱れきっている。

横浜市大循環器内科へタクシーで直行。毎日記録している体重、血圧、脈拍の数値・グラフとPM手帳を持参。40分ほど保土ヶ谷バイパスを走行しても不快感はない。
循環器内科に着くと準備万端の診療室のベットへ寝かされ初対面のK DrとS研修生を紹介された。息子よりも若い。発熱の原因は細菌によるものと疑いを持たれて消化器内科のF Dr により採血され培養検査を行った。40℃の高熱だが寒気、頭痛、不快感はない。風邪の発熱ではこんな生易しい症状じゃないはずだ。CCUへ移る。病院食であるが食欲はある。翌日朝、昼、夜も完食だ。熱は37℃台に下がっている。

医師からは歯槽膿漏、歯茎の出血や指先の怪我の有無を調べられた。細菌に感染する原因を探っている感じだ。前日に珍しくチューリップの球根を手袋して掘り起こし庭木をパラパラと伐採した。さらに植木に群生していた得体の知れない茸類を取り払ったりでこの胞子が悪さしたのか医師に話してみたが笑って否定された。

翌朝の排便時に真っ黒なタール色の便が溜まった水洗水を通して見えた。看護師と確認して「これは何だ!」と並みの驚きではなかった。この歳になって初めてだ。子供のころ「人は死ぬ時は真っ黒い便をする」と聞いていたがそんな切迫感はない。

5日目“胃カメラ”1日置いて“大腸内視鏡検査〟翌日は経食道心エコー” 胃カメラは3回目であり多少の不快感はあるが無事終わり、「キレイですよ!」のお墨付きを貰う。

その反面大腸内視鏡検査は15年前の二度目だが激痛!特にS字結腸や上行、下行、横行結腸の向きが90°転換する個所を通る時は激痛で悲鳴を上げる、介添えの看護師がなだめ勇気づけてくれる声すら悲鳴で打ち消される。斜めから視るディスプレイに蛇腹状の大腸がみえるが素人眼にはきれいに見える。ワーファリンを服用しているからかディスプレイに「生体採取禁止」の大きな札が掛かって注意を促していた。それでも「盲腸まで挿入ですか?と尋ねる余裕はあった。「盲腸(若いころに手術して無い)届いたから戻しながら写真を撮っていくと云いながらシャッター音が聞こえる。終わった。問題なさそうだ。詳細は担当医から聴いて下さいと云われ。激痛から解放された。

初体験の経食道心エコーは食道に胃カメラ太さのプローブを食道から胃の入り口付近に挿入して心臓に近い側面から画像を撮り、人工弁の様子や心内膜炎の発症の有無を検査された。初体験で機械式大動脈弁、僧帽弁がディスプレイに映し出されている画像を観ても正、異常は分からない。K Drが操作し、S研修生共々ディスプレイを凝視して小声で話している。二人の顔色を観ていたが20分位で終わった。「二つの人工弁は正常で菌で犯される心内膜炎の兆候は見当たらない正常です」と話され安心した。

入院時の血液検査の結果白血球が15500μl。今年5月の検査では4450μl。3.5倍もある。異常な大きな数値で医師は細菌による炎症が起きていると判断したのか50mml抗菌剤の点滴を6hr毎に行い始めた。利尿剤をのんでいるため点滴ポールを転がしながら頻繁にトイレ通いになってしまった。夜間はしびんのお世話になったが度重なる入院では慣れたものだ。酸素運搬役のヘモグロビンが少ないがワーファリンの影響もあるらしい。過去の検査実績と同じような数値であり指先で測る酸素量は95%以上あるので医師も問題視しなかった。鉄分が下限値を下まわっているため鉄分剤を服用することになった。益々鉄分補給で“堅い爺になるかな?と苦笑した。

医師グループは発熱、黒い便、白血球の異常高、ヘモグロビンの少値などの原因究明に対応してくれた。消化器から出血があると胃液と化合して黒い便となるらしい。内視鏡検査の結果潰瘍、癌ポリープはない。径食道エコーをした日の夕食前S研修生が見えて経過の説明をしてくれた。大腸の憩室からの出血を疑われワーファリンのPT-INR値が低く出血し易い値だった。“憩室”は初めて聞く名でS研修生と1時間近くポンチ絵を描き質疑の時間を持って説明された。孫と会話しているようだが一ケタ生れの爺は知った雑学でインパクトある勉強をしたようだった。退院後ネットで検索して理解が裏付けられた。

何の細菌だったのか培養結果“連鎖球菌”と“腸球菌”が発見されて前出の抗菌剤の点滴は退院3日前に終わった。夕方K Drが来て19日午前退院の指示をうけ21日ぶりに娑婆の空気を吸うことが出来た。

帰宅して残ったら捨てればいいやと思い、一番搾りを開栓。グーと咽喉を通る醍醐味に快癒の喜びに浸った。残るどころか全て胃に捨ててしまった。病院生活後半は避暑暮らしのようで脚力の衰えを避けようと40mほどのの直線廊下を朝に夕に歩いたためか退院当日から近所を杖なし散歩に励んでいる。もちろん日が陰ってからだ。    

 了          2013 7 23  たかしげ

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カンバックハートさんアリガトウ

ちょっと長過ぎたブログだったね。大腸内視鏡は麻酔をかけるのかね。
家内も無痛に近い感じだったと云っていた。生身の躰です、これからも何がおこるか分からない。でも医学は進歩し医療機器は益々発達する。
長生きするよ!その生き方をV.O.L(生き方の価値)を考えなくてはいけないですね。

麻酔使っていました

たかしげさん、

私が受けた大腸内視鏡検査は、検査直前に検査室で麻酔をかけていました。なので、一瞬記憶がなくなり、恐らく2、3分後、ぱっと眼が覚めたら既に大腸内部にカメラは到達していて、目の前にある大画面の画像を見ながら先生が患者にリアルタイムで説明をしはじめました。案外美しい自分の大腸内部の映像はそれなりに刺激的でした。良性でしたが大腸ポリープがその場で見つかり、当初検査扱いだったのが、直ぐにポリープ切除手術に変更。時間は10~15分程であっけなく終わってしまいました。

No title

たかしげさん
(元)心臓病仲間の集まりの時は、有難うございました。

仕事での海外出張話。幼少の頃の話。そしてパソコンの話。そして新聞の切り抜き。

生きる事の原動力とは 「好奇心」 なんだと 
そんな 言葉が 沁みた1日でした!

あの日 以来 自分のアンテナの好奇心の受信感度がちょっと上がったような、、、そんな毎日を過ごしてます。



ありがとう

姫野さん
話は聴いてくれる人がいるから弾むのですね。
初めてお会いしましたが昔からの知己のような感じでの雑談でした。
特に“心臓”をキーにしての集まりですが、誰もが生活、人生があります。
話題は広がりますね。よくTV(TBS)に出ている斎藤 孝教授が著した
「雑談力が上がる話し方」の本に
・「中味が無い」ことに意味がある。
・雑談は「結論」はいらない。――――etc.
と書いてありましたが、しっかりと“結論”を感じとってもらいましたね。
こちらこそありがとう御座いました。
次回もよろしく。

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Author: カムバックハート

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カムバックハートこと、鍋島と申します。神奈川県川崎市在住の49歳男性。

2008年12月に僧帽弁形成手術を受けて、第二の人生をスタートさせることができました。

南淵先生と私

南淵先生と私(術後の初外来にて)

フィルムで写真を撮るのが趣味です。(元)心臓病仲間のポートレート写真展の開催に向けて準備中です。詳細はこちらの記事。「創と私」「術前 vs 術後比較ポートレート」「病気を支えた家族と(元)患者のツーショット」「笑顔の(元)心臓病仲間のポートレート」のテーマで作品制作中です。これから心臓手術を受けるかもしれない人達に元気になる期待と勇気を与えたいと思っています。

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南淵明宏先生の公式サイトにある「勇患列伝」 その7に出てくる「平松」とは私のことです。

yomiDr.のサイトにある世相にメス 心臓外科医・南淵明宏ブログ にこのブログのことを書いて頂きました。こちらの記事には第三回(元)心臓病仲間の集まりについて書いて頂きました。
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