考心会 平成25年度講演会

伊豆大島に大きな被害を出した台風が去った後のあいにくの激しい週末の雨。そんな中、相模大野に最近できたショッピングモール内の施設で開催された考心会に出席してきた。ここ最近2回の考心会は都合がつかず欠席していたので考心会は久しぶり~という感覚。



お会いできた(元)心臓病仲間は、三つ葉葵さんと、TTおじさんのお二人だけとちょっと寂しい。もちろん、南淵先生と深津さん、考心会幹事の後藤さんにご挨拶することはできた。徳田さんは会場にいらっしゃったけどお話はできず・・・

参加者は190名ほどで会場はほぼ満席。今回の考心会は、「じっくり聴かせてくれた真面目な講演会」という印象。決していつもが真面目ではないという訳ではないが。講演は下記の3つ。

①南淵明宏先生「近況報告あれこれ」
②藤崎浩行先生「術後の生活~ペースメーカーにふれて」
③菅原重忠先生「心臓病と生活習慣病について」

南淵先生のお話は、先生が毎日更新されているブログに書かれている最近の話題を取り上げて、新聞・雑誌・テレビなどのマスコミの裏話や、芸能人が心臓病になった時のTV取材の話、東京ハートセンター以外でも定期的に札幌と沖縄で心臓手術をされているお話など、タイトル通りの「近況報告あれこれ」。

良く聞いていると、南淵先生の講演でのしゃべり方は、時に話し方のスピードをゆっくりにしたり逆に早くしたり、声を大きくしたり普通に戻したりして微妙な調子の変化を作ったり、また、同じ意味の事を語彙を変えて何度も繰り返すことで印象付けたりと、様々な話術が生かされていることに今更ながら気付いた。


南淵先生の講演

二人目の講演者の藤崎先生は、ここ最近の考心会では毎回講演されている。今回はペースメーカーの話であった。ペースメーカには①心臓が正しく動いているかを監視する役目、②脈が乱れた時に電気信号を使って心臓を正しく動かす役目の二つがあるとのこと。世の中で良く勘違いされているのは、ペースメーカーを体内に埋め込んだ人は、常時それによって心臓が動かされているのではないかと思われていること。実際にそういう方も要るが、大抵の場合は心臓の動きを監視し、必要な状況の時にだけ心臓の動きを正常化させる為に動作するものとだということ。ペースメーカーを埋めている人は磁気をつかったMRI検査を受けることはできないのが常識であったが、今年になってMRIを受けることができるペースメーカーが登場したらしい。技術の進歩で、様々な新しい機械や薬が世の中に現れる。特定の条件の患者にとってはそれらは素晴らしい効果を発揮する。しかし、そうでない環境の患者にとってはそれらが決して有効とは限らない場合や悪化する場合もある。先端技術や新薬などの噂や評判に、なんでもかんでも惑わされることがないように注意しなけばならない。考心会に参加されている(元)患者の方は結構年配の方が多いのだが、それらの方々の子供世代にあたる40代、50代の方に最近病気が増えているとのこと。場合によっては親より先に子供が亡くなることも。ストレスや食事が原因なのかもしれない。
藤崎先生は、今は相模原協同病院で働かれているが、来年からは千葉県松戸市の新東京病院に移られるとのことであった。


藤崎先生の講演

三番目は大和成和病院、循環器内科部長の菅原先生。パワーポイントのスライドを用いての1時間の講演。所謂成人病についての説明。菅原先生がBMI値や先週撮ったというCT写真で見せてくれたご自身の内脂肪の様子の紹介。また、面白かったのは、ハーバード大学の教授が発表している「夫を早死にさせる10ヵ条」。それを逆に捉えると下記のことに気をつければ多少なりとも不老長寿を実現できる可能性が現れる。
①太らない ②運動をする ③食事に気をつける ④お酒は適度に(ビール中1本 or お酒1合 or ワイングラス2杯) ⑤塩分を控える ⑥煙草は吸わない(煙草による税収2兆に対して治療費、保険、休業、火事などの煙草によるロスは5兆円の大赤字!) ⑦コーヒーを飲み過ぎて不眠にならない ⑧早寝早起 ⑨旅行をする ⑩人に不平不満を言うのではなく感謝の気持ちを持つ。
あとは、カテーテル治療の実際について画像や写真を使っての説明であった。

今回も集中して聴いていたらあっという間に終了時間になっていた。会場出口で南淵先生にお別れした後、三つ葉葵さんと近くのカフェで暖かい珈琲を一杯飲んだ後、再び雨の中を帰路についた。


南淵先生と(元)心臓病仲間の三つ葉葵さん

考心会の講演内容は、考心会のホームページで読むことができます。今日の講演の内容も後日アップされると思います。

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考心会のお話し。

こんにちは。

この間の考心会のお話し、なかなか面白かったです。
三人の先生方の特徴が感じられるお話しでした。

話術と内容で人を惹きつける南淵先生。
まじめな話を的確にわかりやすく説明してくださる藤崎先生。
印象に残るように要点を話してくださる菅原先生。

次回の考心会も楽しみです!

挿管の記憶

先日、カムバックハートさんから心臓手術の麻酔方法についての記事を教えていただきました。
その中に、とても興味深い一文がありました。

「ICUでの心臓手術後の気管内挿管の記憶は術後うつ状態の原因であり、周術期の最悪の経験として記憶に残るとされる」

というものです。

心臓病仲間の中でも、ICUでの抜管の記憶がある方、それが苦しかった方、記憶がない方など、様々な方がいらっしゃると思います。
抜管のタイミングはその方の自発呼吸など様々な状況に合わせ、慎重に進められるものだということですが、すぐに抜管できない方でもその時の苦痛をできるだけ少なくするよう、ICUでは配慮してくださっているようですね。


術後の患者に「知らないうちに手術が終わって、まったく痛くありませんでした。」と言われるのは、麻酔科医冥利につきるようです。

ちなみに私は抜管のことはよく覚えています。。

心臓手術の麻酔方法

三つ葉葵さんが言っているのは、たまたまインターネットで見つけた下記の論文です。

大和成和病院の麻酔科医の池崎弘之先生が書かれた「心臓手術の麻酔方法」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsca/29/2/29_2_132/_pdf
私の心臓手術の際の麻酔の先生です。

専門的な論文ですが、実際にその手術を受けた(元)患者にとっても興味深い内容でした。

私も抜管時の記憶は鮮明にありますが、苦しくなる前に抜いてもらえたので気管内挿管の
苦しみは未経験です。
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カムバックハートこと、鍋島と申します。神奈川県川崎市在住の48歳男性。

2008年12月に僧帽弁形成手術を受けて、第二の人生をスタートさせることができました。

南淵先生と私

南淵先生と私(術後の初外来にて)

フィルムで写真を撮るのが趣味です。(元)心臓病仲間のポートレート写真展の開催に向けて準備中です。詳細はこちらの記事。「創と私」「術前 vs 術後比較ポートレート」「病気を支えた家族と(元)患者のツーショット」「笑顔の(元)心臓病仲間のポートレート」のテーマで作品制作中です。これから心臓手術を受けるかもしれない人達に元気になる期待と勇気を与えたいと思っています。

心臓病仲間の輪に入りたい方や、ブログについてのご質問、お問い合わせのメールはお気軽にこちらへ どうぞ。但し、私は医者ではないので医学的なご質問にはお答えできません。初めての方は簡単なプロフィールをお願い致します。

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ブログ開設: 2008年12月
お知らせ
南淵明宏先生の公式サイトにある「勇患列伝」 その7に出てくる「平松」とは私のことです。

yomiDr.のサイトにある世相にメス 心臓外科医・南淵明宏ブログ にこのブログのことを書いて頂きました。こちらの記事には第三回(元)心臓病仲間の集まりについて書いて頂きました。

このブログは、私が弁膜症の僧帽弁閉鎖不全症という病気に診断されたところから、入院、手術、退院、その後の生活という流れで時系列に記載しています。2008年12月当時の状況ですので、その後の医学の進歩で内容的に古くなっている部分があるかもしれません。実際の患者にしか分からない心理的な面の記述をできるだけ表現したつもりです。最初から読まれる場合は、「★はじまり ~こちらからご覧下さい~

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