たかしげエッセイ 「壊れた心臓で八十路の春を迎えて」

たかしげさんから最近の行動についてのエッセイを頂きましたので転載させて頂きます。
趣味で行われている木工のグループ展も今月横浜で開催されるそうです。いつもアクティブなたかしげさんです。
カムバックハート

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「壊れた心臓で八十路の春を迎えて」

サンデー毎日の暮らしで閑居しても不善はしない。いや、出来ないかな・・・・
意外とビジーな毎日ですよ。わたしの辞書には“退屈”と云う文字は無さそうだ。友人が退職後それぞれに水彩画・水墨南画、私が木彫り彫刻を愉しんでいる。ひょんなことから展示会を開くことになり準備に没頭しています。

先日、娘の嫁ぎ先の義母が脚の不自由をかえりみず九州福岡観光をねだり、私たちに声が掛かった。
旧いことわざで義理(ぎり)と褌(ふんどし)欠かされぬと言われている。まさにその通りで、杖を突き、欠陥心臓を抱えワーファリン薬を持って1000km余りの距離の福岡県へ仕方なく行く羽目になった。宇宙ステーションでさえも≒400kmなのにと思いつつ、出かけた。

 久しぶりの新幹線に乗った。5Hrの旅で3日間超快晴!富士山が素晴らしい!“富士見” の名がついた自治会や坂がある土地に住んでいるからさほど珍しくない、しかし今日は違った。車窓から眺める富士山は頂上まで羽二重の白布をかぶせたようで気高い姿が紺碧の空に映えていた。
遠景でも裾野は地肌が雪に入りくみ春の兆しが感じられた。熱く燃えていた三十代、吉原の製紙会社のボイラーの上部から見た真冬の富士山の威容に強い感動を覚えた往時を思い出した。

 レンタカーで九州自動車道を飛ばして大宰府天満宮に参った。「東風吹かば匂ひおこせよ梅の花主なしとて春を忘るな」は覚えているが梅花は散り、変わって桜花が咲いていた。休日・花見シーズンでも九州自動車道は東名高速よりも空いて快適なドライブだった。後期高齢者3人の内、杖の援けを必要な2人、そして身障手帳1人の後期高齢者に気を遣いながら大学生の子を持つ娘夫婦がガンバリ気遣いをしてくれた。5hrの新幹線車中ワンカップ酒を酌み交わしながら取り止めのない雑談に興じながらノープロブレムで帰浜出来た。

むかし、夜行列車で出張し神経を遣い東奔西走したことを思えば不自由な身体であり、義理と思いながらも、観光と云うより日頃の疎遠が解消されて良かった旅だった。

 人生の大半を過ごした会社の技術部門のOB会の開催機運が起こり幹事体験から声が掛かり準備の手伝いを頼まれている。先は短い、出来ることは協力しようと思い、インパクトがある日々だ。

 好きこそ物の上手なれと言われる。投稿とか応募は興味がある。今までも実績があり、サンデー毎日の暮らしだから機会があればキーを叩く。住んでいる地域のケアプラザでシンボルマークを募集している。地域名は「横浜市旭区笹野台ケアプラザ」親睦・交流・笹をイラスト化した図案を考えた。こんなことを考えていると。一日の終わりが早い。夕餉の一献はどんなお酒を飲んでも美酒になる。

 若い頃、アメリカ女性で三重苦(目・耳・口)が不自由で名を遺したヘレンケラーが来日して感動を受けたことがある。心臓が壊れ、ペースメーカーで援けられ、杖を突き、緑内障と云われている身体だけれど。カミさんの尽力のお陰でもう少し生きられるだろう。    了

たかしげ 2015-4-1

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Author: カムバックハート

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カムバックハートこと、鍋島と申します。神奈川県川崎市在住の48歳男性。

2008年12月に僧帽弁形成手術を受けて、第二の人生をスタートさせることができました。

南淵先生と私

南淵先生と私(術後の初外来にて)

フィルムで写真を撮るのが趣味です。(元)心臓病仲間のポートレート写真展の開催に向けて準備中です。詳細はこちらの記事。「創と私」「術前 vs 術後比較ポートレート」「病気を支えた家族と(元)患者のツーショット」「笑顔の(元)心臓病仲間のポートレート」のテーマで作品制作中です。これから心臓手術を受けるかもしれない人達に元気になる期待と勇気を与えたいと思っています。

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ブログ開設: 2008年12月
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南淵明宏先生の公式サイトにある「勇患列伝」 その7に出てくる「平松」とは私のことです。

yomiDr.のサイトにある世相にメス 心臓外科医・南淵明宏ブログ にこのブログのことを書いて頂きました。こちらの記事には第三回(元)心臓病仲間の集まりについて書いて頂きました。

このブログは、私が弁膜症の僧帽弁閉鎖不全症という病気に診断されたところから、入院、手術、退院、その後の生活という流れで時系列に記載しています。2008年12月当時の状況ですので、その後の医学の進歩で内容的に古くなっている部分があるかもしれません。実際の患者にしか分からない心理的な面の記述をできるだけ表現したつもりです。最初から読まれる場合は、「★はじまり ~こちらからご覧下さい~

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