たかしげエッセー 『震災と心災』

たかしげさんからの投稿です。私がたかしげさんと初めてお会いしたのは震災の年の1月でしたので、もう5年以上が経過しました。数年越しの付き合いの(元)心臓病仲間がどんどん増えています。
カムバックハート

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「震災と心災」 災い2 
               たかしげ  2,016 3 12

あれから五年の月日が経った。東日本大震災の未曾有の被害状況を振り返るニュースが報じられている。震災を回顧する記事や放送を見聞すると、当時の穏やかならずの心状に改めて心の内が騒ぎだす。それは、二度目の心臓手術で、僧房弁を人工弁に置換し、更に大動脈瘤を除去し人工血管に換える手術を受けるため入院待ちの不安な毎日を過ごしていた矢先の地変だった。この不安に拍車を掛けるように壊れている心臓は烈震の恐怖に慄(おのの)いた。入院を目前にして連夜の区域毎の停電、加えて鼓動の乱れは極めて気になる。予定通りに入院手術できるのか不安の極みで担当医師に連絡した。電力事情が安定する5月中旬に延期された。この時の心境は災いで心は激震状態だった。あれから五年の歳月が流れ、ペースメーカーで鼓動は補完されサイボーグ状態の心臓で生き還って平穏な暮らしが出来ている。

先日定期検診を受けた(心電図・CT・エコー・X線・PTInr)を行いアウトプットされた画像やグラフ、数値の説明を受けた。総じて異状無く、問題なしと診断された。思えば、過酷な時代を生きた世代だ。戦中の空襲からの逃避で東北へ疎開。戦後の食糧難、高度成長期に激務と過労で生きて来た八十路を下るオトコには激震の道すがらだった。
当時の仲間の大半は黄泉の国へ旅立った。

震災の追悼式での両陛下のお姿に、同年齢であり、同じに心臓手術され波瀾多き時代を歩んできた一人として感慨無量で追悼式のニュースを聴いた。  
                          了

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Author: カムバックハート

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カムバックハートこと、鍋島と申します。神奈川県川崎市在住の49歳男性。

2008年12月に僧帽弁形成手術を受けて、第二の人生をスタートさせることができました。

南淵先生と私

南淵先生と私(術後の初外来にて)

フィルムで写真を撮るのが趣味です。(元)心臓病仲間のポートレート写真展の開催に向けて準備中です。詳細はこちらの記事。「創と私」「術前 vs 術後比較ポートレート」「病気を支えた家族と(元)患者のツーショット」「笑顔の(元)心臓病仲間のポートレート」のテーマで作品制作中です。これから心臓手術を受けるかもしれない人達に元気になる期待と勇気を与えたいと思っています。

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ブログ開設: 2008年12月
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このブログは、私が弁膜症の僧帽弁閉鎖不全症という病気に診断されたところから、入院、手術、退院、その後の生活という流れで時系列に記載しています。2008年12月当時の状況ですので、その後の医学の進歩で内容的に古くなっている部分があるかもしれません。実際の患者にしか分からない心理的な面の記述をできるだけ表現したつもりです。最初から読まれる場合は、「★はじまり ~こちらからご覧下さい~

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南淵明宏先生の公式サイトにある「勇患列伝」 その7に出てくる「平松」とは私のことです。

yomiDr.のサイトにある世相にメス 心臓外科医・南淵明宏ブログ にこのブログのことを書いて頂きました。こちらの記事には第三回(元)心臓病仲間の集まりについて書いて頂きました。
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