「半分の月がのぼる空」 「貴顕」

弁膜症の主人公が登場する小説の話。比較的有名なところでは、「半分の月がのぼる空」 橋本紡 でしょうか。手持ちの文庫本は2003年が初版ですが、調べたらその後、アニメ、TVドラマや映画にもなっているようです。小説以外は私は観てませんが。魅力的な女の子が心臓弁膜症ということで興味が深まるのと、ヤンキー上がりの看護師さんがなんとなく実在していそうなキャラで読んでいて楽しかったです。Tri-Xという白黒フィルムで写真撮影する話や、男なのにケーキ作りが趣味の脇役も印象に残っています。

一方、多分ほとんどの方が知らないと思われるマイナー系では、「貴顕」 三島由紀夫を上げてみましょう。三島由紀夫全集19巻に収録されている短編です。主役の登場人物が心臓弁膜症でやがては死に至る訳ですが、その病状進行の過程が、以前読んだ『闇にあっても光を』 関 茂子の関さんのそれと似ている気がしました。小説の舞台背景も関さんの時代に近いので心臓手術という選択肢はこの小説では現れてきません。心臓病を患っている患者の精神状況の見事な描写が素晴らしい。取材に基づく執筆だと思いますが(巻末の注釈によると28歳で亡くなった三島由紀夫の先輩をモデルにしているとのこと)、自分が患者本人ではないのに、患者の病気の進行とともに変化する日常生活における哲学的思考の変わりようを文章で的確に表現している。なかなか書けませんね。こんな文章は。三島由紀夫の偉大さが感じられます。
(文学に興味の無い方にはお勧めでないかも。)

この他にも、心臓弁膜症の主人公が登場する「小説」をご存じの方がいらっしゃたらコメント欄からお知らせ頂ければ幸いです。

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体験記拝見しました。

去年僧帽弁閉鎖不全症で形成手術とメイズ手術を行いました。退院してから1年経ち仕事に復帰しました。服薬と通院はまだ続いてますし痛みもまだあります。同じ病状の方と色々話してみたいと思ってました(^^)

はじめまして。

はらみちゃんさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。

昨年、僧帽弁の手術をされたとのこと、同じ手術や術後の経過・症状を持っている仲間との
情報交換はとても有意義です。
年二回の集まりなど、機会がございましたら是非参加頂き、お話できればと思います。
引き続きよろしくお願いいたします。

初めまして

初めまして。
一昨年、スタンフォードA型による心タンポナーデでBentall +弓部置換をした者です。読ませて頂き大変勉強になりました。また今後、情報交換等出来ましたら有り難く存じます。宜しくお願い致します。

はじめまして。

こり様、はじめまして。コメント頂きありがとうございます。
このブログを読んで頂いて勉強になったとのこと。どうもありがとうございます。

このブログの仲間の中にベントール手術された方も何人かいます。
情報交換は皆さんいつでもWelcomeですが、その手段がなかなかないのが世の中の
現状だと思います。そんな中、集まり等の場で直接生の情報を交換できるのはとても
有意義に感じています。ご機会がありましたら是非よろしくお願いいたします。

No title

弁膜症ではないですけど 心臓病のおじさんが主人公の映画

「わたしは、ダニエル・ブレイク」

名監督 ケンローチの最新作です

http://eiga.com/news/20161216/19/

情報ありがとうございます。

姫野さん、

情報ありがとうございます。
上記の映画、機会があれば観てみようと思います。

心臓病を患った登場人物が出てくる映画は沢山ありそうですが
案外思いつかないですね。

映画:ぼくどうして涙が出るの

1965年に公開された
「ぼくどうして涙が出るの」という映画があります。僧帽弁閉鎖不全症と診断された二十歳の女性が主人公です。
実話が元になっています。

2012年8月に記事を書きました。
http://blog.goo.ne.jp/mame-papa/e/d8ed432048b31cc07ed690e88ad876b4

情報ありがとうございます。

豆パパさん、

映画情報ありがとうございます。
1965年の映画なのですね。DVDか何かで観ることができるのかな。

1950~60年代の心臓病を話題にした小説や映画を見ると、心臓手術のリスクも
高く、若しくは、その機会すらごく限られたものであったことが分かります。
人工心肺が実用になったのが195?年だったと本で読んだので、そのころ
からやっと心臓を止めて手術ができるようになったのですね。

1970年代になると、奈良の田舎の私の小学校の同級生に心臓手術経験者が
いましたのでそれなりに心臓手術が発展してきたように思われます。
でも、当時は今のように胸骨に沿って一本の創+ドレーンの穴創ではなく、
まるでムカデの足のような派手な創だったようです。体育の授業で体操服に
着替えるときに、その何かしら人間の胸の皮膚ではないようなケロイドで膨れ
上がった派手な創を周囲に見せびらかせていた同級生のことをふと思い出しま
した。

僅か数十年の違いで、今や心臓手術は技術的に確立されリスクも大幅に減り、
受けようと思えば保険で簡単(?)に心臓手術を受けて元気になることができ
る時代になりました。そうした時代に生まれてきた患者としてはありがたく
思わなくてはなりませんね。
プロフィール & メール

Author: カムバックハート

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カムバックハートこと、鍋島と申します。神奈川県川崎市在住の48歳男性。

2008年12月に僧帽弁形成手術を受けて、第二の人生をスタートさせることができました。

南淵先生と私

南淵先生と私(術後の初外来にて)

フィルムで写真を撮るのが趣味です。(元)心臓病仲間のポートレート写真展の開催に向けて準備中です。詳細はこちらの記事。「創と私」「術前 vs 術後比較ポートレート」「病気を支えた家族と(元)患者のツーショット」「笑顔の(元)心臓病仲間のポートレート」のテーマで作品制作中です。これから心臓手術を受けるかもしれない人達に元気になる期待と勇気を与えたいと思っています。

心臓病仲間の輪に入りたい方や、ブログについてのご質問、お問い合わせのメールはお気軽にこちらへ どうぞ。但し、私は医者やカウンセラーではないので医学的なご質問にはお答えできません。初めての方は簡単なプロフィールをお願い致します。

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ブログ開設: 2008年12月
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このブログは、私が弁膜症の僧帽弁閉鎖不全症という病気に診断されたところから、入院、手術、退院、その後の生活という流れで時系列に記載しています。2008年12月当時の状況ですので、その後の医学の進歩で内容的に古くなっている部分があるかもしれません。実際の患者にしか分からない心理的な面の記述をできるだけ表現したつもりです。最初から読まれる場合は、「★はじまり ~こちらからご覧下さい~

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南淵明宏先生の公式サイトにある「勇患列伝」 その7に出てくる「平松」とは私のことです。

yomiDr.のサイトにある世相にメス 心臓外科医・南淵明宏ブログ にこのブログのことを書いて頂きました。こちらの記事には第三回(元)心臓病仲間の集まりについて書いて頂きました。
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