平成29年度 考心会 総会&講演会

本日は、考心会。TTおじさん、Oさん、黒鉄さん参加。(深津さんのコメント:「今日は女性陣の出席が少ないねぇ~」)

南淵先生の講演:
■患者の不安の話。患者が必要もない薬を処方してもらって結果的に安心感を得ている状況が、無駄な医療費を増大させている。医者が患者への説明責任を避けて、薬を出しておけば黙って安心するからという医者側の心理も課題だとBSのテレビ番組で言いたかったそうだが時間切れで発言しきれなかったとか。
■7月に新横浜駅隣接の新横浜ハートクリニックがオープン予定。そこで、毎週日曜日に南淵先生が新たに外来検査・診察を始める予定とのこと。現在の昭和大学、稲波脊椎関節病院、南町田病院での外来では増え続ける術後患者のフォローがパンクしてきているそうだ。日曜に新たに外来診察の時間を作ることで引き続き術後患者のフォローもこなされていくとのこと。循環器内科の宮山友明先生が院長で、内科と外科が密接に連携したクリニックになるそうです。また、心臓リハビリの徳田先生もそこを拠点に活動されるようです。
■心臓手術はタイミングと気運が大事というお話。
■南淵先生自身の健康のお話。
■深津さんの近況報告。

大和成和病院の関宏先生の講演:
■7年間お仕事されたドイツの心臓病センターでのご経験を交えて、日本とドイツの心臓手術の違いを説明された。
■日本は約1億3千万の人口に対して年間の心臓手術件数が約55,000件、心臓手術を行える施設の数が540。ドイツは、約8千万の人口に対して年間10万件の心臓手術、施設の数は78しかない。施設当たりの手術件数を計算してみれば分かるが、ドイツは集約的に患者を扱うが故に仕事は分業的。エビデンスに基づいた判断で治療が行われる。関先生の所属されていた病院は年間3,500件の心臓手術を実施。外科要員は90人とのこと。
■ドイツ人の医者が不足。心臓外科医の世界も、世界中からやってきた外国人医師達。
■人工心肺を使わないオフポンプのバイパス手術は、日本ではバイパス手術の約6割であるのに対して、ドイツは10~15%。オフポンプの比率は日本が圧倒的に高い。バイパス手術での死亡率は日本が1%台なのに対して、ドイツは2.8~2.9%.。
■ドイツの大動脈弁置換術では、かつて機械弁と生体弁が半々くらいの比率で使われていたが、ここ数年は生体弁が植え込まれることがほとんど(9割9分以上?)とのこと。その理由には、生体弁の質が良くなり耐久性が増してきたことと、TAVIと呼ばれる経カテーテル手術の件数が増加しているため。
■胸骨の切開の仕方も、従来の正中切開以外に、MICS(低侵襲・小切開の心臓手術)や胸骨の部分切開(L字型、T字型など)など創を小さくする手術が増えてきている。しかし、肋骨に力を入れて隙間を作って手術すると、長く大きく切る正中切開よりも術後の痛みは大きいとか。
■劣化して古くなった生体弁の中に、新しい生体弁をTAVIの手法で植えつける手法の開発も医療メーカーで進められている。
■TAVIにより、これまでの心臓手術のやり方ではでリスクが高すぎる患者に対して心臓手術を実施できるようになった。しかし、長期成績は今後判断される。(どんな患者でもTAVIで心臓手術すればよいというものではない)
■僧帽弁の手術もMICS(低侵襲・小切開の心臓手術)がドイツでは多くなってきた。その理由に一つに、ドイツ人の身体は体格が良く大きいため、通常の正中切開よりも脇腹の上あたりからアクセスするMICSの方がかえって術野が良好なことがあるとのこと。
■閉鎖不全となった僧帽弁を、クリップを用いて前尖と後尖がうまくしまるようにする器具も開発されているそうだ。
■心臓移植は、現在、年間300件程(件数は減ってきている)。待機者より移植を受けることができる患者の数の方が圧倒的に少ない。しかも、移植後の成績が必ずしも良いわけではないらしい。よって、補助心臓の開発が急速に進められていて、この10年の間にも機器の携帯化による患者のQOLの向上は飛躍的に進んだようだ。

創立21年目の考心会。これまでは、「心臓手術後の生活を考える会」でしたが、今後は、「心臓病患者の生活を考える会」と会の名称を変更し、術後患者以外にも心臓病に関わる方全般に対象を拡大するとのこと。もちろん、これまで通り、参加資格に、手術を受けた病院や執刀医は関係ありません。年二回の講演会と、その内容を書き起こした冊子の配布等があって年会費4千円です。興味のある方は是非考心会にお問い合わせ頂ければと思います。このブログ仲間の参加がもっと増えれば、講演会後に軽く集まりもできるかと思います。

考心会ホームページ http://www.koushinkai.net/
考心会連絡先メールアドレス:exam@koushinkai.net

<=PREV NEXT=>

⇒comment

Secret

No title

おはようございます。
いろいろ情報ありがとうございます。
南淵先生の患者さんは、南淵先生にずっとフォローUPしてもらい、いいなあ。仲間ともあえるし・・・なんて思っていましたが、かんがえてみれば手術した患者さんを南淵先生が診るなんて、どんどん患者さんが増えていって不可能だと思いました。やはり紹介した循環器内科の先生なりにフォローUPしてもらい、おかしいときまた心外の先生に診てもらうという図式が普通だと思いました。私も先日あんまりくるしかったので、執刀医の先生にメールしたところ、紹介状もらいすぐ来いと返信あり、いきました。先生の外来はクラークさんに聞いたらほとんど機能していなくて、Y准教授が代診というか診てもらいました。Y先生の話では、執刀医の先生も外来に降りてきて検査結果を診にきてくれたとのこと。うれしかったです。手術したところは、何も問題なく心臓もちいさくなっていてよかったのですが、不整脈がすごすぎで、不整脈の専門の先生の外来を紹介してもらいました。タンボコールという薬で落ち着いていて、カテアブもやる予定でしたが中止になりました。南淵先生がパンク状態と伺い語ってしまいました。あと伊豆いけなくて残念、近況も勝手にご報告しちゃいました。失礼しました。

南淵先生の外来は続きます

ひでほさん、コメントありがとうございます。

不整脈が出ているとのこと、聞いておりましたが薬で落ち着いたようでよかったですね。

南淵先生による術後患者の外来診察は、引き続き続けられます。
普通であれば執刀医がいつまでも術後患者を診続けるというケースは
少ないのかもしれません。ですが、南淵先生は「僕の手術した患者さんは
ずっと診続けます」「どこにも逃げ隠れしません」とはっきり仰ってます。

今の外来の時間だけでは追いつかないので、休日返上で日曜日に新たな外来の
時間を設けるということのようです。術後患者のフォローを内科の先生に
任せてしまうという訳ではないです。

人との出会いが好きでなければそこまでして外来を拡大はできませんね。
休みなくても大丈夫ですかと聞かれるそうですが、手術のあとは部屋で
よく昼寝しているので大丈夫とのことでした。

新横浜ハートセンターは、循環器内科で診てもらった患者が心臓手術適応となれば直ぐに外科につなげることを目指しているようです。(また、泌尿器科の先生
もいらしゃるようです。)
プロフィール & メール

Author: カムバックハート

カムバックハートブログバナー

カムバックハートこと、鍋島と申します。神奈川県川崎市在住の48歳男性。

2008年12月に僧帽弁形成手術を受けて、第二の人生をスタートさせることができました。

南淵先生と私

南淵先生と私(術後の初外来にて)

フィルムで写真を撮るのが趣味です。(元)心臓病仲間のポートレート写真展の開催に向けて準備中です。詳細はこちらの記事。「創と私」「術前 vs 術後比較ポートレート」「病気を支えた家族と(元)患者のツーショット」「笑顔の(元)心臓病仲間のポートレート」のテーマで作品制作中です。これから心臓手術を受けるかもしれない人達に元気になる期待と勇気を与えたいと思っています。

心臓病仲間の輪に入りたい方や、ブログについてのご質問、お問い合わせのメールはお気軽にこちらへ どうぞ。但し、私は医者やカウンセラーではないので医学的なご質問にはお答えできません。初めての方は簡単なプロフィールをお願い致します。

当ブログ掲載の文章と画像の無断コピー、無断転用を禁止致します。

最新コメント
カテゴリ
月別アーカイブ
COUNTER
ご訪問ありがとうございます:

累計訪問者数:
ブログ開設: 2008年12月
お知らせ
このブログは、私が弁膜症の僧帽弁閉鎖不全症という病気に診断されたところから、入院、手術、退院、その後の生活という流れで時系列に記載しています。2008年12月当時の状況ですので、その後の医学の進歩で内容的に古くなっている部分があるかもしれません。実際の患者にしか分からない心理的な面の記述をできるだけ表現したつもりです。最初から読まれる場合は、「★はじまり ~こちらからご覧下さい~

コルコバード


南淵明宏先生の公式サイトにある「勇患列伝」 その7に出てくる「平松」とは私のことです。

yomiDr.のサイトにある世相にメス 心臓外科医・南淵明宏ブログ にこのブログのことを書いて頂きました。こちらの記事には第三回(元)心臓病仲間の集まりについて書いて頂きました。
リンク
検索フォーム
QRコード
QRコード