ポンプヘッドについて

先週月曜日に約3ヶ月ぶりに仕事に復帰し、一週間が経った。まずは休暇中に進行していたプロジェクト業務へのキャッチアップを行った。久しぶりに参加したプロジェクト会議でも、周りの同僚からブランクを全く感じさせないねと言われる。いきなりの残業やハードな業務は行わないようにと産業医から注意されているので、毎日夕方5時に仕事を切り上げてさっさと帰宅。先週は雨の日が多かったので、バスや電車での通勤もしたが、それでも、一週間で目標の5万歩を歩くことができた。帰宅後も思ったほど疲れない。体調も気分もかなり良い。

最近、「たけしの部屋」の心臓病掲示板で「ポンプヘッド」についての書き込みがあった。術前から知識としては知っていたが、心臓手術を受ける際に人工心肺を使用することを原因として、術後、記憶力や集中力の低下が見られるケースがあるらしく、このような人工心肺の使用による合併症のことを「ポンプヘッド: Pump Head」と呼ぶらしい。2003年に科学雑誌に初めてポンプヘッドという言葉が発表されたらしいが、あまり一般的に知られていることではないような気がする。本当に人工心肺の使用を原因としてそうした現象が発生しているのかどうか、裏付けデータが存在するのかも良く分からない。

人工心肺を使っての手術経験者としては、多少はこの「ポンプヘッド」の心配も感じていた訳だが、術後3ヶ月時点においては全く問題無いと思う。本来、集中力や記憶力を数値的に図るにはそれなりの環境でテストしないといけない訳だが、術後の自宅での生活、復職後の業務において、以前より不具合を感じるような感覚は少なくとも全く無い。集中力はむしろ向上したのではなかろうか。

直ぐに出来ることを先延ばしにしがちであった術前に比べて、今は、活動意欲も湧き、新しいことへの興味や関心も高くなった。人生、毎日が楽しいと感じる今日この頃である。

私が人工心肺にお世話になった時間は約1時間半で、心停止は1時間弱と、幸いにも比較的短めの時間であったことも一応考慮しておく必要があるかもしれない。

今は万全の体調だが、今後どういう症状や現象が私の体に起きるのかは誰にも分からない。心臓手術体験者同士の情報交換を大切にして、第二の人生を有意義に過ごしたいと思う。

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ポンプヘッド

たけしの掲示板へのレス,ありがとうございました。
ところで,例の日経サイエンスの記事中の囲み記事「日本でオフポンプ手術は広まるか」(現在は広まっていますが,2003年の記事ですので)の中でオフポンプ推進派として南淵先生が取りあげられていますが,その中で南淵先生から人工心肺を使う予定(結果的に使わずに済んだ)のバイパス手術を受けた患者さんの「人工心肺を使うと3割ほどが(認知障害に)なると説明を受けていた(中略)からポンプを使わなかったと聞いたときにはありがたい,よかったと思った」というコメントが載っていますが,カムバックハートさんはこのような説明(もちろん,弁膜症でオフポンプはありませんが,認知障害を起こすリスクが3割ほどあるという説明)を受けられましたか?
南淵先生のポンプヘッドに対する考えはどのようなものなのかなと思いまして。

No title

<キチンハート さん

書かれている通り弁膜症でオフポンプはありませんので、人工心肺を使うのは当たり前ということで、こちらから特に先生に対してポンプヘッドのことは聞いていませんし、先生からのリスクの説明の中にも認知障害についての話はありませんでした。

人工心肺は使わないで済む手術であればベターなのでしょうが(逆に人工心肺を使った方が別の面で心臓に負担がかからないケースもあるようですが。)、人工心肺が発明されて50、60年経っている訳で、その歴史を考えればあまり神経質になる必要はないのではないかと個人的には思っています。また、心臓手術そのもののリスクに比べれば、ポンプヘッドはあまり気にすることでもないような気もします。 医者ではないのであくまでも個人的なコメントですが・・・3割という数字もどうなのでしょうかね。

納得いくまで色々調べられるのも大切なことですが、気軽な気持ちで手術に臨まれるのも大切な事だと思いますので、どうぞご自愛下さい。

No title

早速のご返事,ありがとうございます。
「たけしの部屋」の掲示板にも書きましたが,なにぶん性分で,しつこく聞き回しては煙たがられることがしょっちゅうです。
カムバックハートさんに性懲りもなくまた質問をすることもあるかもしれませんが,そのときは負担にならない程度に適当に答えてやって下さい。よろしくお願いします。


No title

おお、キチンハートさんはここにも出没してるんですね(笑)。
ぼくは思いっきり長時間人工心肺のお世話になりました。
どうやら、赤血球が常人の倍ある変態?なので、血流が1/2になったとしても私は常人と同じように活動できるんです(理論上:でもじっさいは40%の血流に下がっていた術前の私・・・)。

病院からも、理由は明言されませんでしたが、「君は4時間は人工心肺&無輸血手術に耐えられるね」といわれていました。
じっさい、4時間+αは人工心肺につながれていたようです。
もちろん、無輸血。
退院前に自己血400ccを返却してもらいましたが、術後直後のモルヒネ投与以上に気持ちよかったです。

そんなわけで、ポンプヘッド回避は麻酔医とコメディカルの能力、そして大前提として術前の患者の体質把握に依存していると思います。

キチンハートさんも、きっと術後は考え込む性格がかなり変化すると思いますよ。なにせ血流が増えるから!ね、そうですよね、カムバックハートさん??その辺の変化も自分で観察できるんで、うちらみたいなヘビーな手術経験者は「楽しめ」ますね。
私は術前から今に至るまで、自分の変化を観察することをエンジョイしています。

No title

<キチンハート さん

病院からもらった書類を見返して気付いたのですが、厳密に言うと、インフォームド・コンセントの際の手術依頼書には、「各種合併症が発生する可能性があることは否定し得ないが、万全の体制を持って治療にあたる」と明記されていました。各種合併症の内容は、色々と列記されていますが、認知障害という言葉は見当たりませんでした。ご参考まで。

<松本良順さん

そうそう、術後、体の変化はもちろんですが、性格まで変わってきたような気がしています。その変化を楽しめるのは、我々の特権ですかね!?

No title

カムバックハートさん
わざわざどうも。2007年に,米国でのバイパス手術のオフポンプとオンポンプの認知障害に対する影響の大規模な比較研究が終了する予定だったみだいですけど,どういう結果になったのか興味あるところです。

No title

しばらく、ご無沙汰していましたが、ポンプヘッド
が話題になっていますね・・・
以前から物忘れは良くありましたが、術後少し増えたかもしれません・・・
でも、気にしていませんし、注意したら防げる位ですからポンプヘッドに該当しないと思っています。
手術時にポンプヘッドの説明はありませんでしたが、脳や肺等の血栓による後遺症については説明を受けました。

はじめまして!

僧帽弁形成手術後10日で退院して12日め~仕事、空手の指導を開始したk.kです。 同じ40歳との事で、宜しくです! 私も大和成和病院で手術をしていただいたんですよ! 執刀医は倉田篤先生です。 倉田先生の、過密スケジュールにも関わらず、笑顔を絶やさず、仕事に打ち込む姿を見て 心から尊敬をしてます。

No title

k.k さんに刺激され?、根性出さなきゃと思う私です。
自慢ですが??、僧帽弁形成術後6日で退院しました。k・kさんと私は
「どこまで精神と肉体を酷使できるかテストヘッド」として、お互い気合をいれて
精進しましょう!

おっと、カムバックハートさんのブログを不法占拠しちゃったぜ。

No title

<健さん
こんにちは。その後、傷痕は少しづつですが、きれいになってきている
ような気がします。特に、首に近い上の方の創は色も薄くなってきて
ほとんど目立たない感じです。皮膚科行って良かったです。アドバイス
ありがとうございました。

<K.Kさん
コメント頂きありがとうございます。
そうですか、大和成和病院で手術受けられたのですね。私と1ヶ月半くらい
時期が違っただけですね。ニアミス?
倉田先生は有名ですね。かなり難しい症例もこなされているようで頼もしい
先生だと思います。
大和成和病院、僧帽弁形成術仲間として、これからもよろしくお願い致します。

<松本良順さん
私は、術後9日目の退院でした。心臓手術後10日目以内退院サークルでも
作りましょうかね。。。
不法占拠大歓迎です! 




皆さん宜しくです!!

良順さん、術後6日の退院なんて… いったいどんなパワーなんですか? 凄すぎますね
私は 根っからじっとしているのが苦手で、心配性なんでつい仕事も無理してしまうんです…

カムバックハートさん、皆で一度お会いしたいものですねー!
私は茨城県なんですよ…
明日は逗子アリーナにて 空手の大会があるので、子供達とバス二台で向かいます~
私は休む間なく、審判をやりそうで 体調を万全にして行きます!!
これからも いろんな情報 や経過があれば教えてください!

No title

カムバックハートさんのおかげで、K.Kさんとも知りあうことができました。
あらためて感謝です。

ぼくの術後の経過などは、ミクシイにさんざん書いておりますので、よろしければそちらも参照してください。「オタフクソース」というハンドルネームです。

執刀医の天野先生は「君は打撃系でも寝技系でも、格闘技やれるよ!」とおっしゃっていただいておりますが、まだチャレンジできておらず・・・とりあえず、荷物抱えて階段猛ダッシュとかで
お茶を濁しています・・・


体調は、適切なリハビリと食事に気を配ることで、まちがいなく術前よりもUPできると思います。
無理せずあせらず、着実にケアしてくださいませ。

プロフィール & メール

Author: カムバックハート

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カムバックハートこと、鍋島と申します。神奈川県川崎市在住の49歳男性。

2008年12月に僧帽弁形成手術を受けて、第二の人生をスタートさせることができました。

南淵先生と私

南淵先生と私(術後の初外来にて)

フィルムで写真を撮るのが趣味です。(元)心臓病仲間のポートレート写真展の開催に向けて準備中です。詳細はこちらの記事。「創と私」「術前 vs 術後比較ポートレート」「病気を支えた家族と(元)患者のツーショット」「笑顔の(元)心臓病仲間のポートレート」のテーマで作品制作中です。これから心臓手術を受けるかもしれない人達に元気になる期待と勇気を与えたいと思っています。

心臓病仲間の輪に入りたい方や、ブログについてのご質問、お問い合わせのメールはお気軽にこちらへ どうぞ。但し、私は医者やカウンセラーではないので医学的なご質問にはお答えできません。初めての方は簡単なプロフィールをお願い致します。

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ブログ開設: 2008年12月
お知らせ
このブログは、私が弁膜症の僧帽弁閉鎖不全症という病気に診断されたところから、入院、手術、退院、その後の生活という流れで時系列に記載しています。2008年12月当時の状況ですので、その後の医学の進歩で内容的に古くなっている部分があるかもしれません。実際の患者にしか分からない心理的な面の記述をできるだけ表現したつもりです。最初から読まれる場合は、「★はじまり ~こちらからご覧下さい~

コルコバード


南淵明宏先生の公式サイトにある「勇患列伝」 その7に出てくる「平松」とは私のことです。

yomiDr.のサイトにある世相にメス 心臓外科医・南淵明宏ブログ にこのブログのことを書いて頂きました。こちらの記事には第三回(元)心臓病仲間の集まりについて書いて頂きました。
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