心臓手術に対する不安

心臓手術を宣告された時の不安感は、実際の体験者でなければ決して分からないだろう。

私の場合、どのような心境であったか、また、その不安や恐怖をどのように克服することができたか、ご参考までに記したいと思う。ちなみに、私は几帳面であると同時に、比較的楽観的な性格であるということを、念の為、事前にお伝えしておこう。

初めて弁膜症と診断を受けたのは、もう10年以上も前になるが、当時は、そのことが、それほど大したこととは思っていなかった。当時の内科の先生も、「心雑音はあるけれども、一生このまま何もなく終わる人も居ますから・・・」なんてことを言っていた。弁膜症は自然に治ることはないと知り、それでも、奇跡か何かで、自分の心臓がもとの健康な心臓にいつしか戻りやしないかと期待を抱いていたのも事実だ。

「手術する時期に来てますよ」と内科医に宣告された時が、一番、不安が募った時期だと思う。手足の力が抜けてしまい、地に足がつかず、これが現実なのかどうか、なぜ自分がこんな運命になってしまったのかという思いで残念で仕方なかった。しかし、10年も前から、いつかはこの日が来ることをにわかに認識していた為か、覚悟は出来ていたと思う。残念な気持ちがあった反面、思ったより冷静沈着な面持ちでもあったかもしれない。人によっては、自覚症状もなく普通に生活しているのに、風邪など何かの拍子で行った病院で、ある日突然心臓手術を宣告された方もいらっしゃる。何の前触れもなく宣告を受けるその心境は想像に耐えがたい。

幸いにも、大和成和病院、そして、南淵先生という、私個人が信頼して手術を任せることのできる病院と医者に知り会えたことによって、どん底にあった不安と恐怖は、かなり和らいだ。これを第一ステップと呼びたい。

そして、心臓病に関する書籍を買い集め、熟読することによって、病気や治療方法に対する知識が高まり、先に何が待ち受けているかが想像できるようになった。そうなることによって、不安はまた一段階減ることとなった。これが第二ステップ。

入院後、周りの患者仲間と話をしたこと、看護師の皆さんから頂いた言葉、そうした状況の中で私の心臓手術に対する不安と恐怖は、手術前夜までに完全にゼロになったのである。過去記事に書いているが、手術当日の朝は、気分はワクワク、何か楽しいことがやってきそうだという感覚で満たされていたのは嘘ではない。ここが第三のステップ。

このようにステップバイステップで、心臓手術に対する不安と恐怖を解消することができたのは、今から思えば、大変幸運なことだったのかもしれない。中には、手術当日まで不安が一杯で、前夜眠ることができない人もいるだろう。

これまで多くの方々にこのブログを読んで頂いて、メールも頂いた。中には、術前に不安を沢山抱えていらっしゃる方がいて(心臓よりも先にこの不安症を治した方が良いのでは?と思ったほど・・・)、このステップバイステップの不安克服の実例をお伝えしたところ、結果的に私と同様ハッピーな気分で手術当日を迎えられたと、わざわざ入院中の病院から連絡を頂いた。

最近、ブログ患者仲間からメールで頂いた、私にとってとても嬉しかった内容のメッセージを記載させてもらいたいと思う。

手術前日に病院からメールを下さった方より:
「明日は○○医師におまかせしてゆっくり寝ていたいとおもいます。周りに同様の手術を終えた見た目元気な入院仲間がいるのと、鍋島さんのブログで事前にイメージできているので怖さはありません」

大和成和病院でのセカンドオピニオンをお勧めし今月手術を受けることを決断された方より:
「そして、ようやく信頼できる先生および病院に会えたと実感しております」

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No title

ぼくの場合は、ミクシイの日記に書いてますが、正直あんまり悩みませんでした。手術しか治す道がないとわかっていたからです。
選択肢がないって、けっこう楽なんですよね。。。
手術前日の心境は、こんなところでした:
「手術がうまく行けば、まだこの世でやるべきことがあるんだろう。うまく行かなければ、この世で用済みなんだろう。考えても無駄なので、寝よう。これって、史上最強のバクチだよなー。」

性格?

>松本良順さん、

なるほど・・・人それぞれですね。悩む人はトコトン悩んで、沢山不安感じながら成長されるのだろうし、そうでない人は、最初から、なるようになれという気楽な心境のような・・・。 後者の方が気が楽で、精神的に不安が少なくて、心臓にも良さそうですね。松本良順さんの実例のように。
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Author: カムバックハート

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カムバックハートこと、鍋島と申します。神奈川県川崎市在住の48歳男性。

2008年12月に僧帽弁形成手術を受けて、第二の人生をスタートさせることができました。

南淵先生と私

南淵先生と私(術後の初外来にて)

フィルムで写真を撮るのが趣味です。(元)心臓病仲間のポートレート写真展の開催に向けて準備中です。詳細はこちらの記事。「創と私」「術前 vs 術後比較ポートレート」「病気を支えた家族と(元)患者のツーショット」「笑顔の(元)心臓病仲間のポートレート」のテーマで作品制作中です。これから心臓手術を受けるかもしれない人達に元気になる期待と勇気を与えたいと思っています。

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ブログ開設: 2008年12月
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南淵明宏先生の公式サイトにある「勇患列伝」 その7に出てくる「平松」とは私のことです。

yomiDr.のサイトにある世相にメス 心臓外科医・南淵明宏ブログ にこのブログのことを書いて頂きました。こちらの記事には第三回(元)心臓病仲間の集まりについて書いて頂きました。

このブログは、私が弁膜症の僧帽弁閉鎖不全症という病気に診断されたところから、入院、手術、退院、その後の生活という流れで時系列に記載しています。2008年12月当時の状況ですので、その後の医学の進歩で内容的に古くなっている部分があるかもしれません。実際の患者にしか分からない心理的な面の記述をできるだけ表現したつもりです。最初から読まれる場合は、「★はじまり ~こちらからご覧下さい~

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